新しい線


おれは

いつだって

新しい武器を

捜していた

出来るだけ広範囲に

威力は

非人道的なものが良い

鈍器か

刃物か

まずその選択を迫られた

おれは迷わず刃物を選んだ

叩き潰すなんて美しくない

一番、大切なことは殺すことではない

美しいかどうかなんだ

おれは日射しに透けてしまうような

そんな薄い刃物が好きだった

そよぐ風に折れてしまいそうな

そんなそいつを握り締め

まるで新しい線を引くように

やるだろう

かつておれがそうされたように

きみの喉仏を裂きもう二度と戻れない領域へ連れて行くつもり


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