ラララぶっ潰し節

雨矢健太郎

虎拳


おれの手に持っていたアイスクリーム

それをどうするか迷っているうちに

全部、溶けてしまった

「あらまあ」

通りすがりのばばあがおれを見た

そしておれのことを可哀想だと言った

可哀想だと認定してあろうことが証明書まで発行しようとした

おれは可哀想なんかじゃあない

だがババアは眉間に皺を寄せ言い切った

「残念だわねーえ」

被害者から逸脱させないつもりだ

おい

ババア

そのへんにしておけ

おれのタイガーナックルが炸裂するぞ


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