第11話 あれもこれも鑑定してみた
拠点に戻ってきた。
装備を外し水を飲み、ベッドに腰掛けながら少しリラックスする。
そうだ、外に天日干ししておいた毛皮を取り込まないとな。
布団や洗濯物を取り込むのと同じ感覚なのはご愛嬌。
取り込んだ毛皮はふかふかになっていてお日様の匂いがする。
一枚はベッドに敷いて敷布の代用だ。
あとの二枚の内、一枚は掛け布団の役目になってもらう。
もう一枚はマジックバッグに仕舞っておくか。
《アイテムボックス》と《マジックバッグ》の役割分担だがどうしようかな。
装備類は念じるだけで希望した場所に出てくる《アイテムボックス》に入れておこう。
あと、元の世界からの物はこの世界で人目に触れると色々ありそうなので、これも《アイテムボックス》行きだ。
《アイテムボックス》は俺のユニークスキルなので俺以外の人は収納も取り出しも出来ないからセキュリティ対策にもなるもんな。
この世界の素材は希少なもの以外は《マジックバッグ》に入れておく事にしよう。
岩塩はどうしようかと悩んだが、《アイテムボックス》行きにした。
そうだ、《鑑定眼》のスキルが手に入ったし色々と鑑定してみよう。
まずは手始めに神様から貰った品々だ。
最初に剣を手に取って鑑定する。
『鑑定結果』
〈品名:両刃剣・魔法剣〉
〈名前:神の加護が与えられた特別な神剣〉
〈材質:オリハルコン合金〉
〈付与:自動修復・神聖属性・???〉
◆神の加護が与えられ、魔力を流すと刀身の先に魔法の刃が出現して刀身が大きく伸びる。刃が折れても欠けてもすぐに自動修復される。通常の鑑定では普通の両刃剣と表示される。
「知らずに使っていたけどこれって凄い剣だよな? しかも魔法剣なのか」
鑑定結果に驚く俺。
「いかん、いかん。他のも鑑定しないと」
次に手に取ったのは黒革の鎧。
『鑑定結果』
〈品名:革鎧〉
〈名前:古龍の革鎧〉
〈材質:古龍の革〉
〈付与:自動修復・衝撃刺突吸収〉
◆古代に存在した古龍の革を使用して作られた鎧。防御力が非常に高くとても軽い。革に付いた傷をすぐに自動修復し衝撃や刺突を吸収する。通常の鑑定では普通の革鎧と表示される。
「…………」
何だか声も出ないぞ。
まあ、いいや。次々に鑑定していこう。
『鑑定結果』
〈品名:革のブーツ〉
〈名前:古龍の革ブーツ〉
〈材質:古龍の革〉
〈付与:自動修復・速度強化〉
◆古代に存在した古龍の革を使用して作られたブーツ。防御力が高くとても軽い。
革に付いた傷をすぐに自動修復し使用者の速度を二倍アップさせる。通常の鑑定では普通のブーツと表示される。
『鑑定結果』
〈品名:革のマント〉
〈名前:古龍の革マント〉
〈材質:古龍の革〉
〈付与:自動修復・環境適応、拡大収縮〉
◆古代に存在した古龍の革を使用して作られたマント。防御力が高くとても軽い。革に付いた傷をすぐに自動修復しマントを羽織るとあらゆる環境に適応出来る。通常の鑑定では普通のマントと表示される。
『鑑定結果』
〈品名:手斧〉
〈名前:剛力の手斧〉
〈材質:アダマンタイト〉
〈付与:自動修復・超剛力〉
◆アダマンタイト製の手斧。大きさが変化出来て軽い力を出すだけで簡単に対象物を叩き割る。刃が折れても欠けてもすぐに自動修復される。通常の鑑定では普通の手斧と表示される。
「現実逃避をする訳ではないけど、そろそろ飯の準備をしないといけないし、鑑定はあと数点にしておくか」
そういえばこの左手首に付けてある腕輪はどんなものなんだろう?
『鑑定結果』
〈品名:魔法の腕輪〉
〈名前:神の加護が与えられた特別な腕輪〉
〈材質:オリハルコン合金〉
〈付与:自動修復・形状変化・衝撃吸収・斬撃防御・魔法防御〉
◆神の加護が与えられ、魔力を流すと形状が腕輪から盾などに変化する。傷が付いてもすぐに自動修復される。盾状態の時は衝撃や斬撃を吸収して魔法攻撃を防御する。通常の鑑定では普通の腕輪と表示される。
「ある意味で、この腕輪が何気に凄いような気がする」
岩塩も鑑定しておくか。
『鑑定結果』
〈品名:岩塩〉
〈名前:岩塩〉
〈材質:塩〉
〈純度:99.6〉
◆岩塩。このままでも高品質の安全な岩塩
最後にオークらしき魔物の肉の鑑定だな。
『鑑定結果』
〈品名:肉〉
〈名前:オークの肉〉
〈材質:オーク〉
〈食用可能〉
◆オークの肉。その肉は焼いてよし、煮込んでよしと万能に使える。
やっぱりあの豚顔の魔物はオークだったのか。
ちなみに他の肉も鑑定してみたが、ホーンラビット、ファングウルフ、ワイルドボアで全部食用可能だった。
一先ず鑑定を終え、今晩の食事の準備に取り掛かる。
とりあえず、裏の川に行って水を補給してきてと。
今日は石焼きステーキを試してみたいな。
昨日拾った平べったい石を水で洗ってからクリーンの魔法をかける。
竈に火を起こし石を置いて焼く。
串肉も用意して昨日の残り物の野菜炒めもテーブルに出しておく。
そういえば、この世界に来てお酒を飲んでないな。
まあ、元々そんなに飲む方ではなかったからお酒がなくても平気だが。
そんなこんなで焼いた石も程よい温度になったようだ。
オーク肉やボア肉を切り分け、味付けをして焼いた石の上に置いていく。
『ジュッ!』と派手な音がして煙と共に香ばしい匂いが漂う。
暫くして肉に火が通ったのを確認してから食べてみる。
「はぐ、はぐ、旨っ!」
オーク肉もボア肉もとても旨い。
肉はまだいっぱいあるのでどんどん大量に焼いていく。
食べない分は《マジックバッグ》や《アイテムボックス》に入れて保存食だ。
いつでも出来たてで食べられるからな。
新しいスキルも獲得したし美味しい肉も手に入った。
今日も風呂に入って寝よう。
「神様おやすみなさい」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます