第21話 記憶のどこかに
十年の
アイシテイマス と言った歌姫がいた
がんばって と言った銀盤の王子がいた
愛してるぜ と叫んだロッカーがいた
会いたい と灯した気球が上がった
そう綴られた言葉たちには
遠くおよびもしないけど
わたしの言葉はこんなにも
ちっぽけで軽くて薄いけど
伝えたい想いはやっぱりあって
明けない夜はないって言うじゃない
やまない雨はないって言うよね
だから がんばってほしいんだ
みんなで笑える日がくるまでは
忘れないことをわたし がんばるから
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