幼馴染は未来の旦那様
春秋 好
幼馴染は未来の旦那様
「何となく
心配する
「そこ狭いでしょ。帰るよ」
覗き込んだ土管の中で、柚葉が膝を抱えて座っていた。
「何で留学すること教えてくれなかったの?」
「だから今日、伝えにきたんだろ。2年なんてあっという間だよ?」
「大学に入ってから音沙汰無しだったのに、いきなり留学します、出発は明後日です、って何か納得いかない」
「いつ伝えようが、出発日は変わらないでしょ」
翔が笑って手を差し伸べると、柚葉は重い腰を上げた。
「……自分がよく分からないの。幼馴染の翔が遠くに行っちゃうって思ったら、すごく悲しくなっちゃった」
「俺さ、どうしても柚葉の笑顔を見たかったから、無理やり時間作って会いにきたんだ。1年ぶりぐらいでしょ?」
柚葉は、つないでいた手をギュと握り返した。
「離れるのが悲しいって、特別だと思ってくれてるってことかな?」
「……そう……かも」
翔は、立ち止まるとポケットから指輪を取り出した。
「待っててくれる?」
満面の笑みで柚葉は、翔を抱きしめた。
幼馴染は未来の旦那様 春秋 好 @kou007
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