五章 「心の中」
一人ぼっちだった。
この世界で一人ぼっち。
私はずっと一人だった。
こんな境遇もう慣れっこだった。
今までそうやって生きてきた。
いつも私を置いてみんなどこかにいってしまう。
そばにいるとあんなに約束したのに、結局はみんな約束を破って消えてしまう。
それがたとえ誰でも同じ。
バカバカと叫んでみても果たして誰に言っているのかさえわからない。
もう慣れっこのはずだったのに。
どうしてこんなに考えてしまうのだろうか。
期待をするから裏切られるんだ。
でも望んでいるから今度こそはと望んでいるから。
遠くを見つめるのは未来を考えるから。
私は一人になってしまうのが嫌だった。
幸せになりたかった。
ただ寂しかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます