第3-1話
私の名前は北条春美
このクラス、いや、この学校1の美少女であると自負しているわ
そんな私は成績も優秀
だけどそんな私は今ピンチに陥っているわ
朝、何故かいつもの通学路が混んでいて、学校に着くのがギリギリになってしまったせいでおトイレに行けなかった
そのせいで今、私は猛烈におトイレに行きたい
しかし学校1の美少女である私が、授業中トイレに行きたいなどと言えるはずがない
どうしようか悩んでいると先生に当てられた
黒板の問題を解けと言う
冗談じゃない、今波が来てるの!立てるわけないじゃない
そう思っていると隣の席の男子が手を上げた
大きな身体に大きな手、筋骨隆々で顔は普通
確か名前は…ピョン君…だったかしら?
でも何故彼は数学の時間に現国の教科書を開いているのかしら?
……チョークが粉々になった
いや、折れるならまだしも粉々ってどうよ?
先生が怒って替えのチョークを取りにいった
何故彼は全てのチョークを粉々にしたのだろう
でも今がチャンス
皆の目が彼を見ている内に私は静かに教室を出る
1番後ろの席だったのが幸いしたわ
まさか彼は私の為に?
学校1の美少女である私の為ならあり得るわ
私の名前は北条春美。受けた恩はしっかり返す女よ
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