第15話
翌日。
ミズキ先輩は、大事を取って休んだ。家を出る前に連絡がきた。
朝のSHR前まで本を読む俺。
金曜日のことが噂されていた。授業中に教室を抜け出したから。
はあー。すぐに噂される。
「はーい。君たち早く席に着いてー」
担任が教室に入ってきて、号令が始まる。
*
昼休み、廊下にて。
壁にもたれる、女子三人と彼女らに向かい合う男子三人は話していた。
「もう、アイツに手を出すの、やめた方がいいぜ」
「はあ、何いってんの。久保木。もっとやりたいって、言っただろ」
「いや、やべえーやつが居たんだよ。脅されたんだよ。そいつが一年で......」
「一年に脅されて、逃げたのかよ。なっさけねぇ、お前ら!」
缶コーヒーの中のコーヒーを流し込む、つり目が光る黒髪ロングの女子が吐き捨てる。
横の女子二人がきゃはは、と笑う。
「俺らは、もうひく。どうなっても知らないぞ、品不川(しなずがわ)」
そう言い残し、男子三人が教室に戻る。
品不川と呼ばれた女子は、残りの女子二人に囁く。
彼女らは、笑い出す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます