第15話

翌日。

ミズキ先輩は、大事を取って休んだ。家を出る前に連絡がきた。

朝のSHR前まで本を読む俺。

金曜日のことが噂されていた。授業中に教室を抜け出したから。

はあー。すぐに噂される。

「はーい。君たち早く席に着いてー」

担任が教室に入ってきて、号令が始まる。



昼休み、廊下にて。

壁にもたれる、女子三人と彼女らに向かい合う男子三人は話していた。

「もう、アイツに手を出すの、やめた方がいいぜ」

「はあ、何いってんの。久保木。もっとやりたいって、言っただろ」

「いや、やべえーやつが居たんだよ。脅されたんだよ。そいつが一年で......」

「一年に脅されて、逃げたのかよ。なっさけねぇ、お前ら!」

缶コーヒーの中のコーヒーを流し込む、つり目が光る黒髪ロングの女子が吐き捨てる。

横の女子二人がきゃはは、と笑う。

「俺らは、もうひく。どうなっても知らないぞ、品不川(しなずがわ)」

そう言い残し、男子三人が教室に戻る。

品不川と呼ばれた女子は、残りの女子二人に囁く。

彼女らは、笑い出す。


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