鏡
鏡を見たら
はだいろの、のっぺりした
見知らぬ生き物が
歪んだような二本足で立っていた
柔らかくて大きな塊
不格好で生々しいラジコン
これが私のはずがない
私はどこにいるのかしら
きっと
どこかもっと綺麗なところに
美しいところに
かぐわしいところに
檻の中で生まれた白熊が氷山を夢見るように
いるべきだったはずのどこかを
探している
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