第4話 触手村①
「俺とカーマの目的も分かったところで、次はどうすればいい?」
「そうねぇ~、まずは武器よ、権力で相手を凌辱するのよっ!」
カーマは、右手で意味深上下運動をキメながら話す。
「ちゃんっと、説明しろっ!」
「あら、誠。分からないの? 私がこうして上下運動をしているのに?」
「分からねぇよ! ちゃんと説明しないと、お前の思考を止めるからな?」
「いい? エ〇にはね、SMと対をなす『触手プ〇イ』が存在するのよ!」
「触手プ〇イだ、と!?」
「そう、触手プレイよ」
「やっぱり、こいつの脳ミソは腐ってやがったか……残念過ぎるだろ」
「何よ、童貞で残念な誠がそれを言うの?」
「俺の黒歴史を蒸し返すな、つーの! で、その触手プ〇イが何だって?」
「あーそうそう。それでね、今からその触手プ〇イを教わりに触手村に行きたいのよっ!」
アホか、コイツ。
「却下だ! こんな能力を教わったところで、ロクなことになりゃしないのは明確だっつーの!」
「なんでよォ! 行きましょう、異世界攻略したくないの? 魔王、倒したくないの?」
そう言われると、行きたいくなってくるじゃないか。
「ぐぬぬぬぬ……」
「あら~あ? あららららー? もしかして、ココ、よ、わ、い、のぉぉぉ?」
「は? んなわけ、ななっ、無いぜぇぇぇ?」
やばいやばい、俺童貞なんだから、近ずくんじゃねぇよ、カーマ。
「これだから、ど、う、て、い、はー!!! 触手プ〇イをスキルで獲得すれば、童貞魔王はきっと発情するに決まっているじゃない! バカなの? 童貞なの? なんなの!?」
「いや、俺童貞だから」
「そ、そうね。気を取り直して、触手村行くわよ? 付いてきなさい」
「いや、行かないわ!」
「あなたはジッとしているだけでいいからっ、さっさと私に身を預けなさい!」
「いや、俺の初めてをリードする経験済みの彼女風な言い方止めてもらって良いですか!?」
「うるっさいわね、分かりづらい例えしないでよ。この早〇野郎!」
「ああ、コイツ。下ネタでしか話が通じない〇語製造機だな」
「早く行くわよ。さっさと初めてを私に捧げなさいよね……」
そう言ったカーマの頬は赤く染め上がり右手は骨盤辺りを、左手は胸の部分をそれぞれまさぐるように、確かめるように、触る。艶っぽく言葉を一言一句、色っぽくピンクの口元は震える。
「……痴女かよ」
「はぁぁぁぁぁぁ!? それだけ? ホントに?」
「いや、それだけ……だが?」
「なんで疑問形なんですか!? 舐めてかかるとアナタノ息子さんを殺しますよ?」
「いくら、神でもそんな事はでき……」
「言ったわね……?」
「ごめんなさい……ご勘弁を」
気が付けばカーマに向かって土下座をしていた。
「ま、早く行きましょう触〇村に。これは、ヤラシイ理由では無く『魔王討伐』に必要なモノだからよ」
「分かったよ……」
カーマの内容の全てを納得はできないが、これの元の世界に戻る為必要なモノ。簡単には無下にできない。
「そう。それじゃあ、――移動開始」
青い光に包まれ、目的地に移動する。
コレで二回目の魔法行使、まだ慣れない行為ではある。ただ、一つ言える事は……
「この異世界マジで、意味分かんねぇ!」
「やぁやぁ、触〇クッキーはいかがです?」
移動し終わった、俺達の前に現れた男は、待っていましたと言わんばかりに細長く朱色のクッキーを差し出していた。
「ふむふむ……これもイケるわよ誠、あんたも食べてみなさい!」
「マジで……勘弁してくれぇぇぇぇぇぇ!!!」
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