第26話才能石

「どうするこれ」


「どうします?」


 僕たちはこの【才能石】をどうするかを考えていた。


 石は一つしかなく、才能を強化するという大雑把な説明しか書かれていない。


 まずその才能が何を指すのかがわからない。ステータスなのかスキルなのか職業なのか、はたまた別のなにかなのか…


 そしてもう一つ問題なのが…どちらが使うかだ


 芽依は聖女のスキルを手にし、スペックだけならあっちのほうが高い。だが、絶対に芽依はこれを受け取ろうとしないだろう。


「海くん、これは海くんが使うべきです。」


「なんで?」


「私のスキルはこの階層では十分使えますので、海くんが使ってください」


 そう良い僕に才能石を押し付けてくる。


 はぁ、諦めるか…次ドロップしたときに芽依に使ってもらうとして、今回は僕が使うか…


「僕が使うよ」


 芽依はなぜか安堵した表情になった。







「ささ、海くん食べてください。」


 わかった気がする。芽依は遠慮していたのではなくて食べたくなかったのだ石を


 普通に才能石は硬く噛みつきたくない。絶対歯が折れる


 もしかんだとしても絶対噛み砕けないので飲み込まないといけないのだ石を…


「芽依、変わってあげようこれを食べる権利を」


「一度決めたことを覆すのは男がすたりますよ」


 そう言って僕が渡そうとした才能石を押し返してくる。


「諦めて食べるか…」


「そうしましょう!」


 おいおいガッツポーズ見えてるぞ。


 

「いただきます」


 僕は諦めて石を飲み込んだ。


「ごちそうさま」


 味は何の変哲のない石舌触りも石。あまり美味しくない。


 とりあえずステータスを確認する。


「ステータス」




日向海『ひなた わたる』【錬金術師5】


Lv7


筋力7


知力31


防御11


幸運34


【錬金6】【錬成4】【抽出5】【合成4】【鑑定6】【レシピ3】【エンチャント1】【ルーム1】【変換1】【昇華1】



 どうやら職業のレベルが上ったみたいだ。職業のレベルの上げ方がよくわからないので丁度いい。




 【変換】


 素材を入れ替える。もとの能力は変わらない。




 【昇華】


 ステータスのレベルが上限に達したアイテムや人を次のステージに上げる。




 ただただチートなスキルだ。変換を使えば銃の素材をミスリルやアダマンタイトに変えることができ、スキルを失わずに済むから狙撃スキルを待つ必要なく新しいボディーに変えれるので便利だ。


 昇華はまだ使いみちがないのでレベル上げを頑張りたい。




「どうなりましたか?」


「職業のレベルが上ったよ5レベルになった」


 すると芽依は驚いたような顔をして


「私職業レベル8なんですけど…」


 なんでだよー






 僕たちは明日10階層のボスに挑んでみよう!と約束をした。なので今日はかえって準備をする。


 芽依に玲奈を連れて行っていいかを聞いたら良いよと返事が返って来たので明日は玲奈も一緒に探索する。


 朝8時集合と早めなので起きれるかが心配だが…




 玲奈に「僕のパーティーと一緒に10層攻略しないか?」と聞いたら「もちろん」と返ってきたので明日は玲奈も行けることが確定した。


 というより玲奈がいなかったら前衛がいないため、ボスに勝てるかどうかすら怪しかったのでありがたい。






 夜の作業は玲奈の武器を作ること、僕の銃を強化することとルームを試すことだ。


 僕は自室で『ルーム』と唱える


 すると目の絵に白色の空間が現れた。入り口しか見えないが、中に入れば良いのだろうか?


 恐る恐る足を踏み込んでいくと、中には思っていたより大きな空間が広がっていた。


 広いと言っても5メートル立方の空間だが、僕はスキルポイントを3使いルームのレベルを3に上げた。


 すると突然自分のいる空間が全方向に広がったような気がした。


 レベル3で15メートル立方の空間になることがわかった。このくらいの空間があれば十分だと思い僕は部屋にある全てのアイテムをルームの中に入れた。




 ルームの中がものすごい圧迫されているが、まあ良いだろレベル上げたら広くなるだろうし…


 玲奈の武器はアダマンタイトにクリスタルゼリーを混ぜてサバイバルナイフとタガーナイフの両方が瞬時に切り替えれるようにした。


 


 僕の銃はクリスタルゼリーと合成したミスリルを僕の銃の素材である魔鉄と変換した若干素材が足りなかったがしょうがないと割り切るしかない。




____________


お疲れさまです!

お盆は余り書く時間がないのですが少しでもかけるようがんばります。

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