第6話変わった世界での日常side海Ⅰ
⦿月曜日⦿
昨日世界が変わって、ダンジョンというフィクションが現実の中に入ってきた。
僕は、近くの公園で朝早く(12時p.m.)からスキルの練習をしていた。
練習方法はシンプルで地面に手をおいて、砂鉄を取るということだ。
砂の中にある砂鉄を一つ一つ拾うイメージで【抽出】を行う。一度自作のイメージでやってみたら、うまくいかなかったのでしょうがなくこのやり方でやっている。疲れる。
周りを見渡してみると素振りをしていたり、瞑想(?)をしていたりと様々なことをしている人がいる。ダンジョンの影響だろう。
5時間ほど抽出し続けて1キロ程度の砂鉄が取れた。
僕はそのまま公園を出て、ホームセンターで木炭を買い家に帰った。
公園を出る途中に警察の人が公園に不審者が出たらしいから注意するように言われた。普通に怖いから注意しとかないと。
家に帰りホームセンターで買った木炭を【抽出】し、炭素を取り出し、その取り出した炭素と砂鉄を合成、またそれを【錬金】して鉄を取り出した。
原子単位での【抽出】はものすごく抵抗感を感じるのでとても難しい。てか、頭の処理が追いつかない。
[本日の成果]
【錬金2】→【錬金3】
【抽出1】→【抽出3】
【錬金術師】→【錬金術師2】
【レシピ1】new
⦿火曜日⦿
今日は錬金術師のレベルが2に上がったときに入手したレシピを使おうと思う。
【レシピ】
アイテムの作り方を見れる。見れるアイテムはレベル依存。
下級ポーション、ポーション瓶、魔鉱石、魔晄石
【下級回復薬】
薬草、スライムの核、下級魔石、水
1,水に削ったスライムの核と、下級魔石を入れる。
2,沸騰しないように温め、刻んだ薬草を入れる。
3,【錬金】を使い素材を溶かすイメージで混ぜる。
4,濾して不純物を取りだす
5,入れ物に入れて冷やす。
「作れるくない?これ」
分量がわからないので試行錯誤でするとして、ポーションかーいやーファンタジーだなー。今更だけど‥
今日することも昨日と同じで砂鉄を取ることだ。家族全員分の武器を作りたいので、10キロくらいの鉄を集めたい。安全のためにやれることをしないとなー。
かれこれ2時間位がたって砂鉄の量が1キロ超えた。スキルレベルもあると思うが、なれというものもあると思う。なれることは大事だ。
「ちょっと君いいかな?」
急に話しかけて何なんだ?振り返るとそこには警察がいた。
僕は何かを察した。
あれだ、昨日の不審者は僕のことか。まあ何時間も地面に手をおいて微動だにしなかったら流石に不審がられるか。てか、普通に不審だなこれ。
警察の職質も無事回避し僕は公園の端で砂鉄を集めはじめた。ついでに薬草のもとになる葉は目についたら拾うようにした。
その後追加で2キロほどの砂鉄を取り、家に帰った。
抽出のレベルが4になった。
◆
家に帰ってすぐ葉を合成した。
ちなみに葉は320枚あったうち8個が大成功して毒草になった。
◆
「ポーションを作ろうと思う。」
と、僕は妹に言った。
「…で?」
「手伝って」
「ふー、いいでしょう。明日買い物に付き合ってくれるならいいよ。」
「それだけでいいなら頼む。」
こうして、妹とデートをする代わりに、助手をゲットした。あれ?特しかなくない?ま、いいか。
「では妹よ、このスライムの核をすり鉢ですりつぶしてくれ」
「えー…地味…」
頼んだ!
その間に、僕は150個くらいある薬草を包丁で切り刻んでいく。ほっておいたら腐ってしまうので、全部使う。
「おにーちゃん臭いー」
おいおい妹よ臭いのは草であってお兄ちゃんではないぞ。突っ込みたいが、思ってたより薬草は臭く、喋りたくない。
妹がスライムの核をすりつぶしたのでそれをちょっと大きめの鍋に入れる。
水の量は5㍑ぐらいだろうか?とりあえず真ん中より上くらいまでいれた。
魔石は僕が入手した1つと、妹たちが入手した15個だ、実はスライムの核も3つ手にいれたらしく、それはもう削って鍋にいれている。
そして、それらを水に入れ、温める。
そしてそこに薬草をドボン!
「「くっさ!!!」」
すると、薬草を入れた瞬間にこの世のものとは思えないような激臭が…
僕は早くこの地獄を抜け出したいので、この毒水(回復ポーション)【錬金】をかけ続ける。
できれば臭いもなくなるように!
臭いも大分なくなり、色も綺麗な黄緑になったのでもういいだろ。
そしてお次は、濾す!使えそうな布がないから、最近使ってないシャツを使う。
何故か妹が名残惜しそうな目で見ているが、よくわからないので無視する。
そして濾したポーションを500ミリリットルのペットボトルにいれて完成だ!
これを冷蔵庫にいれようと思ったが、流石に全ては入らないので、鍋に氷水をつくってその中に残りのものはいれた。
臭いを落とすために風呂に入ろうと思ったが、先を越されていた。
ちゃんと風呂に入って寝た。
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