異世界で新規事業をはじめます

けーぷ

第0話 新規事業はじめました

剣と魔法の世界に転生した。そして今年で20歳になる。

前世と、そして現世も含めてまぁそれなりに色々あったが長いので割愛。


男の子のですもの。剣と魔法の世界に生まれ変わったときは正直興奮した。剣と魔法バリバリの中世風異世界。鉄板の世界観。冒険者の存在。そして魔族との戦争。


そう、俺は勇者として世界を救うんだ!


、、、なんて思っていたのも今ではいい思い出。


「ぼーっとしてどうしたの??大丈夫?」


物思いにふけっていた俺に声をかけてきたのはユーナ・バートン。俺ので職業はUXだ。


「あぁ、ごめん。ちょっと昔のことを思い出してた。ここまで来るのに色々あったなぁって」

「そうね、、、たしかにこんなことになるなんて数年前には想像すらできなかった。」


「なーに二人で黄昏れているんだよ。」


そう言いながらにやけ顔で部屋に入ってきたのはドゥニ・カラックス。だ。


「ドゥニか。いやまぁな。それよりも準備はできたか?」

「もちろん。みんなコウを待っている。」

「わかった。行こうか。」


ホールにたどり着いた俺たちを含めてこの場には7人。


UXデザイナーのユーナ、マーケッターのドゥニ、そしてセールス担当のクリストファー・シェルダン。エンジニアのジーナ・サヴェッジとアイサ・ウォード。プロジェクトマネージャーのテイラー・ミュージアル。


そしてプロダクトマネージャー兼代表取締役CEOの俺。


この総勢7名が俺のパーティー我が社、エースのパーティメンバー社員だ。


「またせた。はじめようか。」


俺の呼びかけにみんなの視線が集まる。


「まずはこの日を迎えられて心からうれしく思う。そして改めて俺のパーティに参加してくれてありがとう。」


充実した表情のメンバーを見た俺は宣言する。


「それでは始めようか。このアウストラシア大陸初の株式会社を!」


そして俺はこの日、剣と魔法の世界で新規事業を立ち上げた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る