第34話アティとダオス
ダオスの剣先が私に向けられた時、「「アティ様」」とリリとモモが詰め寄ろうとしたが、手で抑えダオスに話かける。
「さあ~。何か勘違いをされてませんか。私はご覧の通り鬼ですよ~~。あなたの方こそ龍人族なのに貴方からは魔族の気配がプンプンするのですがね・・・。」と笑顔で答える。
すると、「なるほどね・・・では、そういう事にしておこうか。」と、ダオスも笑顔で返してきた。
そして、剣を納めると、「貴方の名前を聞いてもいいかな?」と訪ねてきた。
「アティだよ。」
「そうか、覚えたよ、貴方とは、いつか本気で戦う時が来ると思うからね・・・。それじゃ、ギルドマスターも邪魔したね。」
そういうと、ギルドを後にしようとした時、「そうだ。そちらのメイド服のおふたりは、ラミア商会の関係者かな?だったら、伝えるがいい <アストラル教国>に気をつけることだ。」そういうとギルドを後にして行った。
「どういう事なんでしょうか。アティ様。」
「わからないなあ。でも、たぶん私の事は解ったと思うよ、まあダオスも <龍魔人>みたいだけどね・・。」
「龍魔人・・・魔人と融合したと言うことですか?」
「いや、たぶん魔人じゃなくて、あれだけのオーラだし、魔王と融合したんじゃないかなあ。彼、かなり・・・強いよ。」
「そんな事言って、なんで笑っているのです、アティ様。戦いたいのですか。やるなら場所を考えてくださいね。じゃないと、とばっちりで町が壊滅しますので・・・。」
「やらないよーー。やるなら、たぶん <神刀>が必要だからね。じゃないと、私負けて泣いちゃうよ。」
「勘弁してくださいよーーー。アティ様が泣いちゃうとラミア様が出てきてしまいますよーー。」
「そうそう、アティを泣かせた奴はぶっ殺すーー、とか、言って世界が壊れますって。」
そんな事をリリやモモと話ながら、マスターの部屋に戻って行った。やれやれと言った顔をしているドリトルとシェーンさんとともに。
しかし、ダオスの最後の言葉 <アストラル教国>には気をつけろだって、ラミアお姉ちゃんに伝えた方がいいかもね。
そして、ダオスとアティたちが離れたギルドのホールでは。
「おい。なんなんだ、さっきの男。なんだかスゴいオーラと言うか威圧って言うか、半端ないぞ。」
「ああ、俺なんか思わずチビったかも・・・。」
「えーー、キタねえなあー。パンツ替えてこいよーー。」
「でもよ。ギルドマスターはわかるけどよ。あの3人の女の子たち、よく平気で話せたよなあ。」
そんな会話をしていると、「お前らが知らないのは仕方がないから教えてやるよ。」そういうと一人の古参の冒険者が話し出す。
「いいか、あの3人には絶対に近ずくなよ、下手すると、一瞬で死ぬぞ。もしも、死ななくても、逆らうと この町どころか、国にもいられなくなるぞ。あの3人に勝てる人なんて、あの子の姉さんだけなんだからな。いいな。これは、お前達のために言ってるんだぜ。」
「そんなに強いのか。見た目は可愛い女の子なんだがなあ。で、誰なんだ、あの子たちに勝てるって言う、唯一のひとって。」
「ラミア・御劔だよ。」
その一言で、その場の冒険者全てが納得したのであった。
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