ネットの云々は震災から。


 今日はとてつもなく忙しい一日でしたー。18時を回って、やっとパソコンの前。残業でーす。

 昨日のエッセイでは「SNSで云々」なんて愚痴を書きました。すみませんでした。私、基本的にSNSで揉めたことはないんです。でも、便利な分、見たくない情報も結構目の当たりにするのがSNSですよね。それについて文句は書かないし、一切スルーするんですけれども、見た後に、自分の中になんか黒いものが溜まるんです。そんなことが、ちょっと別なところでありましてね。で、鬱々ってしかけたんですが、離れると決めて、問題なくストレス解消することにしました。


 ネット上の色々に巻き込まれて、すっごく疲弊した経験があります。あれは忘れもしない「東日本大震災」の時でした。当時、私は1歳直前の娘を抱えていて、初めての子育てでいろいろと悩みがあったんですよ。一応、保健師でも、自分の子育てには不安があったんですよね。で、某有名子育て雑誌の掲示板を活用して、子育ての悩みを相談したり、人の悩みを読んで、「あ、同じだ」と共感したりしていたんです。


 そんな時に起きたのはあの大震災。しかも、地震だけではなくて、原発事故のおまけつきです。医療職でも不安でした。放射線が娘にどんな影響を与えるのか。当時は、食べ物や飲み物の放射線量も気になったし、空間線量もすっごく神経質になっていました。

 私が住んでいたアパートは木造の古い物件で、外と放射線量が大して変わらなかったんです。もう焦りました。転居を検討し、市内のあちこち、あらゆる物件を放射線量測定器を片手に回りました。ところがいい物件はないんですよ。避難者の人たちで溢れかえっていて、賃貸物件がもう空きなしの状況だったんです。半分諦めかけていた時に、近所にできた新築のアパート。これ、穴場でした。汚染された表土を剥いで建てたそこは、近所なのに周囲よりも線量は半分以下どころか、限りなく平時に近かったんです。すっごく近所だし、新築で家賃が高かったのに引っ越しをしました。


 と、話しはズレましたが、そんな状況だったもので、その子育て掲示板を心の支えに、いろいろな相談をしていたんです。ところが——。

 細かいやり取りは正直、覚えていませんが、他県の方たちから「被災地は贅沢している」とか、「放射線高いところにいるんでしょう? 生きていけるの? 引っ越さないなんて信じられない」みたいな、とっても辛辣な言葉の数々を目撃したり、投げかけられたりしたんです。


 もうあの時程、恐ろしいと思ったことはありませんでした。確かに、被災した人は優遇されているんでしょう? って思われるのは当然です。だけれども、断水は一週間続き、娘のおむつはどこにも売っていない。やっと見つけたおむつは質も悪くて、彼女のお尻はすぐに真っ赤っかになるようなひどいもの。私が食べるものが、母乳を通して彼女影響を及ぼすのではないかと、ミルクに切り替えなくてはいけない等々、他の方たち同様に、いろいろな弊害を経験している中での、あのきつい言葉。すっごく愕然としたんですよね。もう怖くて携帯を開くことができなかったです。


 それに追い打ちをかけたのがマスメディア。某テレビ局のニュースで、私の住んでいた地区の人が画面に出てきて泣きながら訴えるんです。

 『もう、ここは人間が暮す場所じゃありません!』って。


 ——いや。私たち。暮らしているよ。ここにいるんですけど。


 スタジオのキャスターの人が神妙な顔で「現地はとても悲惨な状況になっています」とコメントしていますが。不便はあっても、私たちは変わりなく仕事に行って暮らしていたんですよね。大変に驚きました。


 その時に「ああ、メディアは信用ならん。自分たちのいいところだけと切り取ってみんなに伝えるんだ」と実感したんですよね。そんなことは、普通に考えればわかり切っていることだったんですけれども。自分の身に起こってみると、そう実感したんです。


 ですから、私はテレビを見ないのです。聞くのはラジオのニュース。なぜなら情報量が少ないから。変な見方をしなくて済むからです。我が家でテレビをつけるのは、録画したドラマや映画、アニメを見る時だけ。基本、ドキュメンタリーは信用しません。所詮作り物だと思ってしまうと、素直に受け取れないからです。ニュースもです。特に民報はほとんど見ません。


 インターネットも然りです。TwitterやSNSはやりますが、自分と異なった意見をお持ちの方には反論はしません。震災の時にいくら反論しても、反論で返してくる。その切りのないやり取りから炎上する様を目の当たりにしたからです。人は変えられないのだと思いました。だったら自分が離れるのが一番いい。そう学んだのです。


 ネットは取捨選択できるので都合がいいです。ですから、私もその程度に活用すると決めています。ですが、たまには、やっぱり「見るんじゃなかった」って情報もあるもので、こうして心の奥に溜まっていくんだと思います。


 カクヨムは素敵な場所です。自分の作品を発表できるし、それに対する感想や意見もいただける。みんなで切磋琢磨できる場所です。とっても居心地もいい。一年以上もやっているのに、毎日気になってみているのがその証拠だと思います。

 どうぞ、みなさん。これからも仲良くしてくださいね~。よろしくお願いいたします!


 読む読むは明日からの連休で回りたいと思います。今日はここまで。あー、すっきりした。震災の時のわだかまり、少し吐き出して心が軽くなりました。お付き合いいただいきまして、ありがとうございます!






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