真面目過ぎるのもよくはない。



 昨日から、子ども達の学校が始まりました。いい加減長女と真面目二女の二人も、宿題を担いで学校に張り切って出かけていきました。


 昨日、帰宅をすると、あの「超絶」が付くくらいの真面目二女が「お母さん。私、宿題終わっていなくて返された」って宿題を出してくるんですよ。


 ——嘘でしょう!?


 例の長女ならまだしも……まさか、まさかの優等生二女が?


 ちょっと耳を疑って、「どれ、見せてみろ」とその宿題を見ました。


 彼女がやっていなかったのは、毎日の日記。「お手伝いをしたのか」「勉強をしたのか」「運動をしたのか」を○、△、×で記載して、一行日記を書くというものなんですが、夏休みラストの三日分くらい空欄だったので、返されたようでした。


 今年の夏休み。宿題が思った以上に早く終了したため、ばあばあの家のお泊り会前に、宿題をランドセルに詰めて、新学期の準備をさせてしまったんですよ。私。で、その時に、「もう適当に最後まで埋めておくように」って言っておいたんですけれども。

 彼女。「超絶真面目ちゃん」でしょう? まだその日になっていないからと、書かなかったらしいのです。でも、こっちは終わったものだと思っているわけ。で、お互いに齟齬があったものの、そのままになっていての結果が「返却」だったんですよね~。


 夏休み始まってから、帰宅すると、律儀に書いていたことは知っていたんですけれども、まさかそこまで真面目とは! 驚きました。


 案の定。いい加減長女は、毎日書くなんことはしません。その三日前の段階で、適当に全部書いて埋めているところを目視で確認済。


「やっちゃえばよかったんだよ~。そんなの」


 なんて、偉そうに言う長女。


「だって、その日になってなかったんだもん」


 と反論する二女。

 この二人、足して二で割るとちょうどいいのではないか……と思います。同じ親から誕生しているのに、なぜここまで違うのか……我が子ながら不思議です。しかも全部○にしておけばいいのに、律儀に△とか書いてあるんですよ。ですから反省文にも「△が三つあったので、次からは全部○にしたいです」って書いてある。——いやいや。ここまでやったら優秀だぜ? お姉ちゃんなんか見てみなさいよ。お手伝い、やっていない日のほうが多いのに、オール○じゃないか!


 夏休みのお手伝いは日曜日で終了したというのに、引き続きテーブル拭きを続けてくれている二女。今朝もいつも使っているウエットティッシュが切れたので買ってきてとせがまれました。

 テーブル拭きでは飽き足らない二女は、それに加えて先週から家族に「トイレ掃除当番」を割り当ててきました。キッチンにあるホワイトボードには、当番表か書かれています。


 月曜日 ねね

 火曜日 わたし

 水曜日 おかあさん

 木曜日 ねね

 金曜日 わたし

 土曜日 おかあさん

 日曜日 ねね


 これを見て「おや?」と思うのは、日曜日と月曜日が連日して長女になっているというところ。おもしろいので黙っていたんですよ。あいつ、さぼってばっかりだからね。内心、どうなるんだろうって。

 で、ついに長女が気が付いたんです。昨日の月曜日、トイレ掃除をしていないと二女に指摘された長女。


「えー。私、昨日やったけど」

「でも、今日は月曜日でねねだよ」

「嘘だ~。私は昨日(ホワイトボードを見る)……あ、本当だ。やだ。私じゃん」


 で怒るのかと思いきや。長女は「なんだ~。私か~」と言いながらトイレ掃除へ。連日になっていても文句を言わない寛容さ。それが長女の持ち味でしょうか。笑えます。


 あまりに真面目で、自分にも人にも厳しい妹と、何言われても、「やだ~」と笑ってすます姉。我が家は夏休み明けでも、賑やかです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る