地震でした


 おはようございます。地震でした。ご心配いただきましたみなさま、ほんとうに申し訳ありませんでした。家族三名、無事であります。


 地震。長かった。東日本大震災の時よりは短かったような気がしますが、それでもあの時を彷彿とさせられて、命の危機感がよみがえり。寝ている娘たちを起こして、二人を抱えるように覆いかぶさって止むのを待ちました。


 ——ところがですね。我が家の長女。いろいろと問題を引き起こしてくれる長女なんですけど、いや今回もやってくれましたよ!

 彼女、いくら大声出しても起きない訳。「こっち来いよ」って言っても「ぐ~、ぐ~」って、いびきをかいていてまったくもって起きる気配なし。体も大きいでしょ? もう引きずれないんです笑 子供たちの上に覆いかぶさろうとしても、まったくもって動かないんです。呆れますよね。

 今朝「あんた、市役所職員になるならこういうとき、いち早く駆け付けないといけないんだよ」って言ったら「え~。どうしよう。じゃあ無理かも(テヘペロ)」だって。いやいや。大人になってもこうだったら困るからね。

 

 地震直後はスマホの電池が切れそうだったんで、外に出て車の中で充電。私の住んでいる地域は停電になっていたので、暗闇の中、近所の人が出てきて声を掛け合いました。隣のおばあちゃんは、近所の娘が連れていくって言っていて、裏の独身男は「こわいですね~。おどろいちゃった」って話しかけてくる。真っ暗闇の中、あちこちから人の気配がして、人のつながりの大切さを実感します。


 いや東日本大震災の時は停電はしなかったんです。停電って本当不安になりますね。スマホ切れたらどうしよう。寒いのどうしよう……。情報どこから取るの? ああ、そうだ。アレがあったんだ! 常備ラジオっていう昭和の防災グッズを買っておいてよかった! 

 すぐにラジオをつけて、ライトで自宅内を見回り。どうやらレンジの乗った棚が前に出てきていて、あいつらのお菓子が床に散乱している模様。食器棚は開いているが、落下物、破損物はなし。

 昨日届いた本棚はずっしりしているおかげで微動だにせず。洗濯機も前に出てきているけど倒れてはおらず。

 震災の時は翌日朝から一週間の断水期間に入ったので、とりあえず浴槽と洗面所など溜められるところに水を張りました。


 で、次に考えるのは「ガソリンだ!」。大震災の時に半日以上並んだ経験が脳裏を横切り……。まだ半分以上は入っているけど、これは入れておかねばと、ぐうぐうとしている長女を叩き起こして三人で深夜のガソリンスタンドへひた走りです。

 停電していると信号も止まっていて、なにせ危ない。しかし、しばらく走ると停電していないエリアに入り、停電は我が市だけなのだと状況が見えてきました。

 

 みんな考えることは一緒で、案の定。ガソリンスタンドの前には長蛇の列ができていました。行きつけのガソリンスタンドは裏から行けばスムーズ。十五分くらいの待ち時間で入れることができました。

 大震災後、ガソリンだけはすぐに入れる癖が付きました。半分になる手前には入れておくというものなんですけど、ちょうど「明日入れよう」なんて油断していたんですよね。いかんいかん。


 で、次の問題。二女が暗闇だと眠れない案件……。また、この子がね。真っ暗だと眠れないんですよ。ずっとライトを灯しておく訳にもいかないし。停電になったらともかくブレーカーを落としておいたほうがいいとおいうことで、朝までは真っ暗闇な訳。

「お母さん、手つないでて」

「はいはい」

「離れちゃったよ」

「はいはい」

 ってな具合で、結局はほぼ眠れませんでした。寝不足で頭痛いです。


 今回は震度6弱。でもあの長さ。あれは大震災の再来かと思わせるほど長いものです。ちょうどそろそろ十年。東日本大震災のことでもふりかえってみようかと思っていた矢先のこの地震。まだ膝ががくがくします。恐ろしい。あの時覚えた恐怖は、体のどこかにしみついているんだなと実感です。

 実はね、大震災の時の記録を下書きでとってあるんですけど、到底表に出す勇気がない。そのくらい今でも怖いんです。


 これ書いちゃうと住んでいる場所ばれますけど、いまだに県内のニュースではお天気予報と一緒に放射線量のモニタリングを伝えるのが日常なんです。県外に行った友達は帰っては来ません。子供たちも学校で放射線の勉強をみっちりしています。甲状腺検査も行われています。「震災御殿」と呼ばれる家を建てている避難の方と、地元民の確執はまだまだ続いています。

 あの大震災の残した爪痕は、ずーっとこうして残されていて、そろそろいいかな? 大丈夫だよね。って思うとこの地震。この恐怖から解放されるのはまだ先のようです。


 Twitterでリアルタイムに励ましてくださった方々、心配メッセージくださった方々。本当にありがとうございました。なんともいえぬバレンタインになりました。







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