雪の階
やっと読了。カクヨムコンを書いていたのに、結局はこちらに夢中になっておりました。
先日、名刺がわりの小説10選を書いたところ、葛西様から「きっと面白く読めると思います」とおすすめしていただきまして、さっそく図書館へ。本を持つことで引越し時に苦労したもので、本は基本、図書館です。ところが、実際に借りてみるとこの分厚さ。二週間で読めるか? と不安になりながらやっと読了まで漕ぎ着けました。
最初はなかなか苦戦いたしましたが、うん。ドストライクでした。これは素晴らしきかな。素晴らしきかなです。
気になるーーー! こういう見せ方って本当にいいです。物語の最初から最後まで関わっているのに、出てこないんですよ。そう、出てこない――。それって、本当に気になる存在です。読み終わった今でも、「くうー、気になるぜー!」です。恋しちゃってますよ。本当。
もう悶々して眠れない日々が続きそうです。
この作品は二・二六事件の時代の作品です。私の祖母は当時女学生で東京在住でした。金物屋のお嬢様だったようです。生前、彼女は二・二六事件を起こす将校たちを見かけた話をしてくれました。どの人も青白い顔をして、とても生きているようには見えなかった――と話していました。当時は「へー」って感じで軽く聞いていましたが、よくよく考えると、感慨深い話です。もっと詳しく聞いておけば良かったと思います。
人は過去の思い出を美化して語るものです。彼女の話もどこまで本当なのかよくわかりませんが、海軍将校さんに恋をしていた話。某新聞社の社長令嬢と親友で観劇に行っていた話。戦争で実家が焼け野原になり遠く離れたこの地まできて祖父と見合いをした話。姑にいびられて、食事もろくにできずにお腹をすかしていた話。もっと生きているころに話を聞けばよかったと後悔です。
ああ、こうしてまた読んだ作品に感化されて、自作が進まないという。テスト前、掃除始めたり、漫画読みたくなったりする心境ですよ。しかし、とてもいい作品でした。賛否両論あるのでしょうけど、私の好みドストライク!
葛西様、本当にありがとうございます。素敵な本に出会えました! 購入しようっと!
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