派遣テイマー~調査は村を追放されてから~
ふぁぶれ
その牙は運命を噛み砕く
俺の眼には星と炎、そして血が映りこんでいた。耳には喧騒と悲鳴、そして慟哭が響き、鼻には草と鉄、獣の臭いが流れ込む。全身の魔力を漲らせ、限界まで集中して
「馬鹿な…ありえない、こんな…!」
「ダグラス!」
「来るな、フーリ!」
少女が青ざめた自分を心配してか駆け寄ってくる。しかしそれを狙い済ましたかのように、魔獣は闇夜を駆けて飛びかかった。
最早自分の魔法は通用しない。ならば身を呈してでも人々を守るしかない。魔術師の矜持もかなぐり捨てて、鬨の声を挙げながら杖を振りかぶる俺。
何故こんなことになってしまったのか。牙と杖とが交錯するその刹那、俺はこの村に訪れた時の事を現実逃避のように思い返していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます