いちじかんめ すうがく
「いいゾビかー? 一つの物と一つの物が並ぶと二つの物になるゾビ? ゾビが『1+1
=2』という事ゾビ。分かったゾビか?」
『『ゾービ』』
今日の一時間目の授業は数学。
数学と言いつつも内容は小学校で習う算数のレベルだ。
流石に私でも1+1は分かるし、何度もノートに書いてあるので間違え様が無い。
クラスメイト達はノートを取っている者も居れば自分の体に直接『1+1=2』と刻み込んでいる物も居て様々。痛くないのか気になるけれど、ゾンビは痛覚が無いから大丈夫らしい。
と、教室を見回していたら斜め前の席のクサ美と目が合った。
クサ美は授業中にたまにこうやって目玉を外しては私のほうに向けて遊んだりしている。正直な所、目玉から伸びている視神経がめちゃくちゃ気持ち悪いので止めて欲しい。
「じゃあ次はちょっと難しいゾビよー。一つの物と二つの物が並ゾビとー…」
数学ゾンビ教師は『1+1=2』の説明が終わったので、次の『1+2』の説明に移る。
私には『1+2』の答えがどうなるかなんてのは分かって当然の問題だが、クサ美の目玉がこちらを見ている手前何もしないわけにはいかないので、黒板を見ながら内容をノートに写す。
早くこんな授業終わってくれればいいのに。
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