「il vampire illimitato ―原初の吸血鬼―」作者 赤伊 正広 様

次の感想は、赤伊 正広様の「il vampire illimitato ―原初の吸血鬼―」についてです。


戦闘シーンが多く、武器や動きなどよく調べて書かれているなあという印象でした。その他にヴァチカンの組織など、設定をかなり練られたんだろうなと考察しました。

一話目の二人が主役で、それに関わる女子高生の沙月。

敵側には吸血鬼二人「化け物」と「黒騎士」、そして人形使い。

ミケーレとマリアの微妙な関係に、沙月の片思いが加わり、話は展開していく。

1話分が結構な文字数なのですが、それを負担に思わなかったくらい、読みやすいかったです。



さて、ネタバレ感想を下記に書きます。

本作を読まれてない方はご遠慮ください。










原初の吸血鬼のミケーレ。

まさかキリストにまでさかのぼるとは予想外でした。

原初も原初ですね。

「キリストが吸血鬼となって復活」は面白い反面、ヴァチカンはどうなんだ?と思っちゃいました。だからその事実を知られないためにも、ヴァチカンは吸血鬼を嫌うのか。ミケーレとも距離をとっているのか、そんな予想をしてしまいますね。


愛した女性と同じ名のマリア。

彼女も同じく吸血鬼。半分ですが。

200年拗らせましたね。もっと早く告白できたのでは?と思いつつ、気持ちを確かめ合えてよかったですね。


沙月に関してはミケーレに助けられて惚れるのもわかるなあと思いつつ、叶うわけないのになあと同情してました。最後はもっと酷いことに。


個人的に一番印象深いのは、黒騎士ジル・ド・レエです。

ジャンヌへの想いに忠実で、筋が通ってる男前だなあと思いました。

けれども結局彼は……。あの世という言葉があっているかわかりませんが、ジャンヌと再会できればいいですね。

怪物と人形使いは、ちょっとその目指すものがわかりずらかったです。

人形使いに関して、その卑怯な部分が際立ってましたね。


ミケーレとマリアは二人でこれからも一緒に戦っていくんですね。

辛さも分かち合って。


8話でうまくまとまっていたと思います。


この度は企画にご参加いただきありがとうございました。


次の感想は、和泉正人 様の「花とたゆとう」です。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054896142962










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