異世界転生…不可!

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第1話

 異世界転生がしたい。


 子供の頃に、あるアニメを見て以降毎日のようにそう思っていた。

 今では異世界転生、転移。数多くの物語が巷にあふれているが、実際に転生出来た人は何人いるだろうか?

 いや、ひっそりと、人知れずに、何かしらの境界を越え、地球ではない何処かへと旅立った人もいるかもしれないが、俺は知らない。


 そして俺は諦めていない、近い内に転生なり転移なり起こるんじゃないかと思う。なんとなくそんな気がする、たぶんこれが主人公補正の直感なんだろう(根拠は無い)

 


 そしてもちろん準備に余念はない。

 異世界転生した時のために使う知識、技術を習得し。チートがなかった場合に備え身体も鍛え抜いた、ありとあらゆる手段を用いて。

 様々な武術や格闘技も習得し、はたまたサバイバル技術なども会得済みだ。


 内政チートや知識チートでオレtueeeする準備は整っている。


 あとやはりハーレムは欠かせないので、そのままの姿形で転移した時に備えて外見やセンスも磨いているし、円滑なコミュニケーション方法も今務めている会社で実践している。


 一つ問題があるとすれば、異世界転移する方法がわからないということだろうか。

 それが一番重要で必須なんだが…まあ、そのうち…

 一応、色んな方法を試してはいるんだけどな。


 もうなんやかんやで30歳。ちょっとだけ焦り始めた。いやまあ、そろそろだと思うんだけどね。


 


 そして今日も朝がくる、見慣れた天井。


 境転丸。今日も会社に出勤する。

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