第37話文字の癖

 おじょこさんは僕(私)の日記をとても好きになってくれた。コメントをいつも書いてくれる。


「ぷろでゅーさーさんは手厳しい(汗)私も怖いけどぷろでゅーさーさんにプロデュースしてもらいたいかもですー。あ、嘘かも。怒られると凹むタイプなので(笑)」


 おじょこさんは本当に絵が上手いと思う。日記へあげられる二枚のイラスト。素人の僕(私)が見ても商業で通用するんじゃないか?と思ってしまう。それは僕(私)の日記へ毎日コメントを書いてくれて、いいねを押してくれるから純粋な気持ちではなくて。少し身内贔屓な感情も入り混じってのものであって。マロン君の日記を読んでて僕(私)はいいとも悪いとも言わなかった。心の中では言った。『マロン君、君は書くことを続けるべきだ』と。これは僕(私)にとって最高の敬意の言葉であり。やっぱり若い才能も自分を卑下しながらも夢を追い続ける人は応援したくなる。かずやさんの日記はフォローしてるから通知が来るけどあれから一度も読んでいない。僕(私)は男性で登録しているから足跡を見ればそれをかずやさんも分かるはずである。あの日記から僕(私)が足跡をつけなくなった意味。それをかずやさんには気付いていもらいたい。おじょこさんは絵が上手い。ツイッターとかでエゴサしてみる。僕(私)は文字のプロだと自称している。文字には多くのヒントや癖が秘められてある。特定班と呼ばれる人たちはパソコンだとかIT技術で特定するのだろうけれど。小説家になりたい僕(私)は文字でその人を特定出来る。誹謗中傷を繰り返す捨て垢。卵アイコン。あれって実はユーチューバーが使ってることが多い。自作自演するユーチューバーは結構多い。それにしてもおじょこさんのツイッターアカウントらしきものはプロの僕(私)でも簡単に見つけられない。きっとおじょこさんは絵は上手いけれど物語が書けない人だと思う。日記でも二枚のイラストと自分の絵は上手くならないと自分のハードルを下げる日記ばかり書いている。僕(私)は絵が描けない。そんな時思うことがある。おじょこさんと僕(私)が組んで漫画を描いて。それを出版社へ持ち込みしたらデビュー出来るんじゃないか?と。小説家になりたい僕(私)の安くて変なプライドがそれを邪魔する。武士は食わねど高楊枝。何度も一次落ちで読まれてるのか分からなくとも僕(私)がデビューする時は紙の本だと決めてある。諦めたらそこで試合終了。殴られ続け、負け続けてもリングにあがり、最後は真っ白な灰になろうとも僕(私)は書き続けたい。紙の応募を繰り返してきて自分のペンネームが文芸誌に載るイメージは全然出来ないけれど、筆を折るイメージも全然出来ない。

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