便利屋

第1話

俺には、大っ嫌いな上司がいる。多分向こうも俺の事嫌ってると思うが、、、。七にしろ、気が合わない。馬が合わないのである。たまに、そのクソ上司が、席を外している時を、見計らって、飲みかけのお茶にツバを入れた事もあるし。会議でいないときに、みんなの目を警戒しながら、鞄の中に、弁当が、あるのだが、その弁当の中にゴキブリを入れたことがある。ある時、仕事上のミスで、報告書の誤字だとか、計算ミスなど、俺は、すぐさま、呼び出され、みんなの前でこっぴどく叱られた。もうパワハラもいいとこだ。その日の夜は、悔しくて、眠れなかった。ある日、自宅の郵便受けの中に、（便利屋です。何でもやります。今ならキャンペーン中にて、５０００円で、”何でもやります”。）という広告が、入っていた。よ～し、頼んでみるか。その便利屋を、さっそく家に呼んだ。そして、その便利屋に向かって言った。「会社で嫌いな上司が、いるのだが、その上司の車のタイヤ４本全部パンクしてくれ。ちなみに、料金だけど、５０００円じゃなく、３０００円で、やってくれないか？」「え～！３０００円ですか！？」「いいじゃないか、これからも、色々と頼むとおもうからさ。それに、元手もそんなにかからないんだからさ。今回だけ、まけてくれ。」「わかりました。」少しというか、だいぶ不満顔の便利屋。ある日の朝。いつものように出勤するのに、自分の車のところに行ったら、な、な、なんと、俺の愛車のタイヤ４本全部パンクしてるやんけ！！ん～？もしやと思い、俺は便利屋に電話をした。「おい！便利屋、俺の車、４本とも全部パンクしてるんだけど、ひょっとして、車、間違えてないだろうな？」「いえ、間違えてません。実をいいますと、その上司の方からも、広告を、見たらしく、依頼が、ありました。５０００円で、いいというのに、１万円で、やってくれというので、その上司の方の依頼を、今回受けることにしました。　　　（終）