剣聖と神子 〜この魔法世界で剣聖は再び剣を取る〜
リフレイン
第1話 第三次世界大戦
今から4年前、アメリカが中国、ロシアに対して宣戦布告を行なった。
日本や、ヨーロッパなどは、アメリカ側として参戦し、この戦争での死者は5億人にも上った。
その中でもたった1人で、たった一本の刀で、100万人切りを達成したものが居る。
その一閃は、全てを関係なく切り裂き、消滅させた。彼が扱う剣は最早魔術を使った人間さえも、そこらに居る塵芥と同然だった。
彼の名は
裏社会で剣聖と恐れられる、魔術と、剣術以外はごく普通の高校一年生である。
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「第三次世界大戦が終結して一年、幸い日本には被害が少なく、今も平和で安全な生活が送る事ができています。皆さんも、戦争の恐ろしさにつ
ープチッ。少年はテレビの電源を消し、また飯を食い始める。あと、この屋敷にはエアコンという一般家庭にはあって然るべき現代科学の叡智の結晶を買っていないので魔術を発動し、この部屋の気温を下げた。
少年は端正な顔立ちをしており、身長は180に届くかどうかで、何より特筆すべき点は目が紅蓮の如き紅になっているという事だろう。
第二次世界大戦から、200年が経ち、人々は西暦2000年に、大きく変わった。
其れがモンスター、魔物の出現だ。そしてもう一つ、人々が、魔術を使う事ができるようになった事だ。
魔法の属性は火、水、風、土、光、闇の6種類であり、すべての人がその魔法を使用できている。
そして、魔法は主に日本とヨーロッパで大きく成長した。
そしてアメリカも日本とヨーロッパに次ぐ魔法大国になった。
しかしその一方で、西方諸国は、運が悪い事に数多くのダンジョンが現れ、そのような状況ではなかったのだ。しかし、日本やアメリカなども、そのような状況に陥っている国々を助ける事が出来なかった。それはなぜか?自国の魔物の対処だけですでに精一杯だったからだ。
この一件により、世界の情勢はあっという間に変わっていったのだ。
そして西方諸国と、日本・アメリカ・ヨーロッパ連合軍が第三次世界大戦を引き起こした。
………とここまでが4年前に起こった第三次世界大戦までのこの世界の歴史だ。
「おーい翔、お前起きてっか?」
「………なに父さん?俺はもう二度と剣は握らないからね?なに言っても無駄だよ?」
と俺は呆れながらそう伝えた。そう、俺にはもう剣を取る資格なんてないんだ。人殺しの俺には幸せになることすら許されてはいけないとそう思っている。
そして今話しかけてきたのは俺の父さんである荒川隆だ。………もう俺に当主の座を譲っているけど。
「分かっとるわそんくらい、確かに翔が再び剣を取る事ができるのならこんなに嬉しいことは無いが、お前が取らないと言うのなら俺は無理強いはせん。だが、今回の話は別にお前の話では無い。」
そう父さんに言われ、ようやく俺はまともに話を聞く事にしたのだが……
俺が全く予想していなかったことを言い出しやがったのだ。
「明日から夏休みだから、一族と門下生を鍛える重要な機会だと思ってな、俺が主導となって全国のあらゆるところに道場破りに行こうかと思ってな?当主様はここでじっくり待っていてほしいってわけだ。良いか?」
「良いか?じゃねぇーよ!!おい親父お前頭でも悪くなったのか!?そんな事やったら日本中の道場が全滅するわボケ!!手前ぇ何事にも順序っていうもんがあっだろーが!!」
つい叫んでしまった。まあ別になにも悪く無いので全く反省や後悔などないのである!
「じゃ、そういう事だから行ってくるわ、土産話でもしてやるから元気で留守場しとけよ?」
…………………はぁ?
「手前ぇ今の話モロに聞いてただろ!!なんで完全に無視すんだよ!マジで日本中の道場を潰すつもりかよ!?」
と、絶叫してしまうのは全く悪く無い!悪くなんて無いんだから!!(男だから全く需要のないツンデレである。そもそもツンデレじゃないけど)
そんな俺の問いに対しクソ親父は満面の笑みを浮かべて、
「そういう訳だ、じゃあな!」
と、俺を恐れたのか全力の身体強化を使って脱兎の如く逃げ出した。
一言だけで良い。生活力が、整理整頓しかない俺がこの夏休みをどのように生きればいいのか、そもそも当主を1人だけ置き去りにするのはどうなのか?その全ての怒りが詰め込まれた叫びをどうか近所の方々、許していただきたい!
「ざけてんじゃねぇーぞこのクソ親父!!」
後日、俺がクソ親父をサンドバッグにしたのは仕方ない事であると言えるだろう。
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