気になる男の子ができた17歳 ②
「おい!。天神祭り行こうよ!」
こんなメールが例の男の子から来ていた。私はまたいら立ってしまった。
夏休をどう過ごそうが、私の勝手である。どうして、貴方と天神祭りに行かないといけないんだ。
夏休み。
学校のキャンプ行きのスクールバスで、私はこのメールを見ていた。
「着いたらカレー作る。」
「中辛?。」
「先生に聞いてみる。」
「学校行事なん?!。」
こんなやり取りをしていたら、ああ言われたのだ。
学校で行われている、任意参加のキャンプに行く途中のバスだった。
天神祭りに行く話が持ち上がっていた。この男の子と、先輩と、同級生で。男女5人でお祭りであった。
私はキャンプの日程と重なったので、行かないのだった。
私は、どこかで、ほっとしていた。
この男の子は、私がどれだけ頑張って化粧しても。
直接会うと、先輩と話しているし、同級生とも話している。
当たり前の行動なんだけど。
この男の子が、私以外の人と話をしているのを見るのが、苦しくてたまらなかった。
心の羽をのばして。
ティンカーベルの持っている粉をふりかけて。
私が10000倍は魅力的になったらいいのに。
そしたら、少しは私を見てくれるかな。
毎日メールしといて。
あたなのために「私、綺麗なイイ女になりたい」こうメールしたら。
「ユキはユキのままがいい。」
なんて言ったら。
本当にそう思っているのか。私をちゃんと見て言って欲しかった。
どうして直接会ったら、いつも先輩とばかり話すの?。
苦しかった。
私は、この男の子に会いたくない、と初めて思ってしまったのである。
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