初めて、男の子とメールした話



 「高校生になっても、彼氏なんていないなんて情けない。」


そんな事を姉貴に言われていた。


 その価値観は理解できないが、私はただでさえ、人とうまく会話ができない。


 友達もうまくできないし、たまに仲良くできそうな人がいても話が続かない。


何を話したらその場の雰囲気が面白くなるのか分からない・・・。


それでもその時代から仲良くしてくれた人には、感謝してもしきれない。


それなりに仲間も少ないながら出来たけれど、私はずっと、このことで悩んでいた。


このままだと、誰とも恋をしないまま一人で死んでいくんじゃないか・・・?。


そんな不安があった。今振り返ってみれば、まだ高校三年生だったのに、独り身の年よりみたいな心配である。


 あなたは♪18♪もうすぐ19♪


もし今の私が、かなり偉そうにいう事が許されるのならば、そう優しく諭してあげたい。


 娘か身近な高校生がそういうことで悩んでいたら、どうか、二年か三年待ってみて♪と教えてあげて、彼女の悩みが少しでも和らいだらいいと思う。


 サウンドオブミュージックの、「マリア」と「ルイーズ」みたいに。


 そのうち経験値となって、それが自身の力になる。それが今なら分かるから。


 話は少しそれたけど、そんな私にメールをする男の子ができた。


 その男の子は毎日のようにメールをくれた。


どうして、その男の子が私にメールをくれるのか分からなかった。この子が私に好意があるとは思えなかった。


私が誰かに好きになってもらえるなんて!!。そんな訳ないし・・・。


私はその考えを一掃した。私は私が大嫌い。


しかし、その子は私に指輪を作ってくれたのである・・・。

私は、かなり戸惑っていた。

指輪をくれるなんて・・・・・。左手の薬指ではない。小指用である。小指にする。と私が答えたからである。左ての薬指にするなんて、言えなかった・・・・。


「ユキは付き合ってる彼氏いるの?。」

「・・・・。」

指輪のワードが出てから、意識しだしてる。

私が、この男の子と付き合ってみる想像をしてみる。

なんか。

なんだか・・・。

この人が彼氏になるのか・・・・。考えてみると、自然な気がした。


 そして、その男の子が、私だけでなく、私の先輩とも毎日のようにメールをしている事を私は知り、なんとも言えない気持ちになったものである・・・・。 




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