ぼくはそらちゃんがだいすき。
茂由 茂子
真っ赤なほっぺ
ぼくはそらちゃんがだいすき。
「こんなところでどうしたの?」
ぼくがママから離されて、掘っ立て小屋の片隅の段ボールの中に入れられて泣いているところを、真っ赤なほっぺに真っ赤な唇を大きくあけたそらちゃんが見つけてくれた。
たくさんの水がお空から降ってくる中で、そらちゃんはふんわりふかふかで僕を包んでくれて、いっぱいいっぱいぎゅーってしてくれた。
「そらちゃんのお家に帰ろうね。」
寂しくて、怖くて、お腹がすいて。
冷たい涙しか流せなかったぼくだったけれど、そのとき生まれて初めて温かい涙が流れたんだ。
その時からぼくは、そらちゃんのことがだいすき。
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