枇杷琵琶


 一週間ほど経ったが、メールサーバには何の動きも無いようじゃ。

 見てくれてる人はちらほら居るんじゃが、なかなか広まるものでもないからのう。

 

 気晴らしに庭園を散歩しておるとカラスがわらわの側を飛び去って行きおった。

「のじゃっ!」

 まったく地上のカラスと変わらず天界のカラスもわらわをおちょくってきよる。

 それにしてもやけにカラスが鳴くのう。

 カラスが飛んでいく方へ行ってみると、庭の外側にある枇杷の木になっとる枇杷を啄んでおった。


 さっきのカラスがペイっとわらわの方へ一つ投げ飛ばしてきた。

 なんじゃ。さっきの詫びか知らぬが、食えと申すのか。

 ふん。

 枇杷でも食べて、琵琶でも弾いて、弟子を気長に待つとするのじゃ。


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