Act:55『お姉ちゃんでいいぞ♪』

皇「うふふふ……♪」

蛍「……」

唯「この状況は一体……」

皇「弟~♪」

蛍「あの、俺は弟じゃな……」

皇「何を言ってるのだ! どう見ても私の弟だぞ!」

蛍「ち、違う……」


――――――――――


悠「まさか、あんなロリなお姉さんがいたなんて!」

蛍「いないって!」

唯「確かに、君にお姉さんがいるということは聞いたことがないね」

蛍「だろ?!」

唯「でも、生き別れの姉ということなら、ありえるっ……!」

蛍「あるわけねえだろ!」

悠「じゃあ血縁関係のない姉!?」

蛍「それは姉じゃねえだろ!?」

唯「義理の姉……興奮するね……」

蛍「するな!!」


帝「……」

桜「? 鷹司先輩、どうしたんですか?」

帝「いや、なんでもないよ。……宮澤くん」

蛍「は、はい」

帝「皇の相手、よろしく頼むよ」

蛍「えええ!?」


――――――――――


蛍「……」

皇「~♪」

蛍「あの、会長……でしたっけ?」

皇「会長なんて呼ぶな! お姉ちゃんでいいぞ♪」

蛍「い、いや、そういうわけにもいかないですよ……」

皇「うう……どうして弟なのにそう呼んでくれないのだ……?」うるっ

蛍「! ……お、お姉ちゃん!」

皇「ふふふっ! 意地悪なやつめ」にこにこ

蛍「はぁ……」


――――――――――


皇「むふふふ!」

妃「あら、ずいぶん機嫌がいいわね」

皇「ふふ、わかっちゃうか?」

妃「ええ、ガキはわかりやすいからね」

皇「ガキじゃない! 同い年だろう!」

妃「認めたくないわよ、あんたと同じ歳なんて」


舞「お姉ちゃん?」

蛍「ああ。それで、俺のことを弟扱いしてくるんだけど……」

舞「へー……お姉ちゃんか~」

蛍「ん?」

舞「ねえねえ、お姉ちゃんってどんな人?」

蛍(……お前より身長が低いとは言いづらい……)


―校門前―


智「……」

皇「智、おはよう!」

智「おはよーです」

皇「うむ、挨拶をすることは素晴らしいことだぞ~!」

智 じーっ

皇「む、なんだ?」すっとーん

智(……勝ったです)ぺたーん

皇「……??」


京「あれ、迷子?」

皇「なわけあるか! これが見えんのか!」

京「……腕章……『会長』!? かんちょー!」

皇「うわー! やめろ! しようとするなー!」

京「にひひー!」

姫「賑やかだねー」

妃「会長が廊下走ってどうすんのよ……」



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