春牡丹
雨はひっそりと降り続ける
君が遺した
瞳は景色を映しているが
何も映っていない 光さえ映らない
虚ろな瞳を 音をたてずに 珠が溢れ弾けてゆく
眩かった君の姿は 時と共に霞んでゆく
あれだけ忘れまいと 脳裏に焼き付けたのに
瞬きをする度に 息をする度に
こぼれゆく花神の様な 硝子の破片となって
心に突き刺さる 私一人を残して
君の温もりが私の心にいつまでも残り続ける
優しい想い出達が私の心を縛り付けている
私は多くを望んでいない
ただ君と一緒に居たかった それだけなのに
その願いは もう二度と叶わない
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