生き返る為に、異世界の神?様のお使いに行きます

りづ

序章

第1話 事故に合って、神?に会う


『キャー』


《ドーン》




「……大丈夫か?」




 よくわからないまま回りを見渡した。




「ここは?」


 白い?透明?色も何も無い空間にいた。




「ここは、死後の世界の手前?みたいな所かな」


 黒色で光る小さな球体が答えた。



「?……俺は死んだ?って事?」


「一応まだ死んではいない。

 意識不明のまま寝てる状態だ」




「何があった?」




「居眠り運転のトラックに引かれた。隣にいた母子を庇った形で頭とか打って」




「それで?俺、どうなるのかな?」



「このまま死ぬか。

 眠ったままか。

 起きるか。

 選んでもらおうと思って。

 それぞれ条件はあるけどな」




「あー。一応それぞれの条件聞いてもいい?」




「おう、なんか軽いなまあいいや。

 じゃあ簡単な方からな。


 私について来てもらって成仏すると……死ぬ。


 次にこのまま元の場所に戻ると……体は意識不明で君は浮遊霊か地縛霊になって体も弱っていく。


 それから起きるを選ぶと……私のお使いをして成功すると起きるかどうかを選べる。


 細かく分けると他にもあるけど、おおまかにその三択だ。

 どれにする?」




「うーん。起きるって言うのか生き返る感じのお使いって、成功する確率どのくらいで失敗したときのペナルティーとかはあるの?」




「成功する確率とかはわからん。

 私も初めてだし。

 ただヒントになるかわからんけど、異世界に転生してとあるモノを回収して欲しいだけ。

 元々私のモノだから盗む訳じゃない。

 ただ返してくれと言って返してくれるとは限らんがな。


 失敗してもペナルティーはない。

 今度は成仏するか元の場所に戻るかを選ぶ二択になるだけでな」




「失敗の判断は誰が決めるんだ?

 それによってだいぶ難易度変わってくるしな」




「失敗はアッチの世界でお前自身が諦めたときだけだ。


 一度転生してみて無理そうだと思ったときはまた考えてもいいし、気楽にやってみてくれお前が失敗しても私も次の挑戦者を待つだけだしな。


 そろそろいいか?

 私もまだ他にもやることがあってな。

 考える時間も必要だろうから、他の用事を済ませて戻るからその時答えを聞かせてくれ」


 そう言い残して黒色の光は消えた。




 残された俺は何もない空間に取り残された。








 『失敗してもいいみたいだし、やるだけやってみてそれからまた考えるか』




 俺はいつも考え過ぎて何もしてこなかった。


 母子を庇ったのもたまたま避けた所に二人がいてぶつかっただけで助けた訳じゃなかった。


 たまたま近くのコンビニまでふらっと出かけただけで……。










 どれくらいの時がたったのか……黒色の光はいつの間にか現れ話しかけてきた。




「答えは決まったか?」


 そう聞かれて俺は考えるをやめて、やりたいことをやってみようと思った。


 これまでの自分は考えて何もできずに後悔しかしていなかったように思った。

 

『今度こそは生き返って後悔しない!』


 そのために


「お使いに行きます!」


 黒色の光に叫んだ。




「それじゃ…


 頼んだぞ…


 私も後で……


 合流するから………


 それまでアッチで…」






 急に目の前が真っ暗になり…………その暗闇に亀裂が入って眩しい光が入ってきた。




 俺の周りには卵の殻がある。




『卵から生まれるんかい!』


 心の中で大声をあげた。




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