第6話 【プロローグ】純菜の声

買い物へ向かう車の中


めちゃ機嫌良く、勤め先での出来事とか、同僚の話とか、

なんやかんや淡々とリズムカルにマシンガントークしてくれる嫁。


真っすぐなハイウェイの先に夏らしい入道雲が浮かぶ。

気持ちいいんで、ニコニコして聞いてたら・・


嫁「今日のまさる君なんかやさしい、話聞いてくれて好き」


って、言ってきた。


俺「お前の声好きやから、聞いてて気持ち良いで」


そう、嫁のアニ声は、大好きな声優さんとクリソツ。

どストライクなんじゃ。


嫁「ぁ、ア、アノ、あの・・エト・・アノ・・・う、うちも・・お・まさる君の・・こ・・声ダイスキ・・カ・・カッコ・・イイヨ!」


何か知らんけど、心に響いたらしく、

言葉が、どもってきてやがる。


このまま、静かに暮らして、一緒に歳をとって、死ぬ最後の日がくるまで、ずっと、ずっと、純菜のこの声を聞いていたいな。

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