遺書

遺書

これは、私の遺書である。

これが世に公開されたとき、

私は、死んでいるのだろう。

あるいは、死にきれず、悶えているだろうか。

鮮血が溢れているような死は、きっと苦しい。

きっと、痛い。

でもきっと、一瞬だ。

私は、一瞬で諦め、一瞬で無くなれない。

私は、私には、悔いるべき事が沢山ある。

だから苦しんで死ぬことにした。長く長く苦しんで、悔いるべき事を悔いる。

友よ、

友よ、私は許して貰えるかい。

私は、

私は、友よ君たちに謝りたい。

さようなら。

僕はきっといつか、

さそり座のアンタレスのようになる。

友よ、出来るだけ生きたまえ。

私のようにならぬよう、生きたまえ、友よ。

友よ。許しておくれ。

洒落た遺書が書けなかった事を、許しておくれ。