無免許医(自称)が妄想が織りなす、黄昏流星群的な徒然草

 コロナ禍の自粛期間中に、無免許医(自称)が、やる方なくやっていることを
一篇一篇が独立して書かれているので、どこから読んでも楽しめる。
 読んで行く内に、「無免許医」と言うのは、何かのメタファーだと気づくが、
それより、「外科の足跡」という、まだ麻酔も無くて、辛い思いをして手術を受けても、その後、感染症で多くの者が命を落とす時代の本を読んだ後、この小説に出会い、無免許医悪くないじゃんと、とても気が軽くなった。
 現在の散文の体から、行く行くは、ショージ君のエッセイのような存在になってくれることを心から期待したい。何か食べたり、どっかGO TOしたりして欲しい。
 それが、どこへも行けないし、誰にも会えない、ニート人(にーとんちゅう)の宝なのだから。「地球の歩き方」を読むように、この「(自粛中の)無免許医師日記」を徒然なるがままに読んで、世間という、ゼラチンのように厚いベールで包まれた、共同体と何とか、接点を持ち続けたいと思った。