第17話 そこはかとなく……(ホラー風味)

 

 それは、とある過疎の村を旅していた時のことだった。白いワンピースを着た一人の女の子が小石の前でうずくまっていた。その光景は、そこはかとなく悲哀を感じさせた。


「どうしたの?」


「お母ちゃんが死んじゃったの」


 円らな瞳で見た。


「えっ!」




 そして、小石を指差して、


「そこ、墓」


 と泣くのだった。

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