繰り返す、振り返る
浜村いろり
プロローグ
「…次のニュースです。
昨夜、市内の民家にて、大人二人が刃物で刺され、死亡する事件がありました。警察は、殺人事件として調べを進めています。
昨夜十一時頃、XX県ZZZ市の住宅街で、大人二人が刃物で刺され、死亡する事件がありました。亡くなったのは、同じ家に住む夫婦の、三波浩一さん(35)と、妻の圭子さん(32)の二人です。
二人をよく知る近所の人は、ご近所トラブルなどとは無縁の、とても優しい人達だった、誰かに恨まれてたとは思えない、と話しています。
警察は、二人の周りでトラブルが起きていなかったか調べると同時に、周辺の防犯カメラから犯人の特定を急いでいます。……」
…犯人なんて、見つかるわけがない。いくら友達がやったと言っても、警察は信じてくれないし、子供の言うことだと聞く耳を持ってくれない。
なら、どうする?あの愉快犯をどうやったら捕まえられる?
証拠は残ってないし、友達がその時間起きてたと言うのも、みたのは自分だけ。
…そうだ、両親の敵討ちでもしようじゃないか。
もっと大きくなって、力をつけて。あいつのことを倒してやればいい。
あいつも、それを望んでいたじゃないか。そうしよう。
お父さん、お母さん。空から見ていてね。将来のために、頑張るから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます