滑稽なピエロの成功/Wait
死ぬことは簡単だろう 肉体が死ぬだけで魂は死なないのだから
諦めているのだろうか 負けを認めたのだろうか
本当はそんなことはどうでもいいのだろう 何もかもが何もかもが何もかもが
生きることは素晴らしいとか 痛みを感じることが生きている証拠だとか
キミはもっと頑張れるとか エトセトラエトセトラエトセトラ
誰かが正義感から口にする言葉に意味はない 届かない 聞こえない 音がしないんだ
抱きしめてくれたら 一度だけでも抱きしめてくれたら
オレはあと百年は生きられるだろう それだけのことなんだ
抱きしめてくれたら 一瞬でも 力一杯抱きしめてくれたら
「生きる」という言葉が 鼓膜を貫いて脳みその向こう側まで聞こえてくるだろう
問題はひとつだけ 誰も抱きしめてくれる人がいないってこと
例えそれが 受け入れ難い現実だったとしても……
オレは笑うよ 鏡の前で ひとりで笑ってみる 悲しくもないし 虚しくもない
どうして笑うのか 本当はわかっているのさ 笑うと必ず良いことがあるって
そんな良いこと 先延ばしにする手があるのかよ
だからオレは笑うのさ ははははははってね
嘘でもいいから笑うのさ ははははははってね
実験的に 笑ってみるのさ ははははははってね
なんだか 声を出して笑いたくならないか ははははははってさ
だからやっぱり 鏡の前で 笑ってみるのさ
みんなにはいつでも会えるから それは次回のお楽しみに
だからやっぱり 鏡の前で 今日はひとりで笑ってみるのさ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます