死神に見つめられて/WAIT
死神がこちらを見つめている そう感じたことはないかい
誰にだって生きていれば 死神に睨まれる瞬間は来るものさ
人は考える生きものだから 存在していると胸を張って
人は考えすぎる生きものだから 傷つき苦しみ暗闇の中へ 自らの意志で落ちていく
孤独に耐えられず 悲しみを忘れられなくて 虚しさに振り廻されて
自尊心が傷つけられても 負けを認めることも 誰かに相談することも出来なくて
深い闇へと落ちていく自分を 狭い部屋の何処かで見つめている
人は救済を求めている みんな救われたいのさ でも白旗を掲げる勇気がないだけ
いつの頃からか 「降参」という選択肢は消えてしまって 勝つことだけに命を懸ける
死神がこちらを見つめている そう感じたことはないかい
誰にだって生きていれば 死神に睨まれる瞬間は来るものさ
目を逸らすことは容易ではない 取りつかれてしまったのなら尚更のこと
人は救済を求めている みんな救われたいのさ でも白旗を掲げる勇気がないだけ
いつの頃からか 「逃走」という選択肢は消えてしまって 勝つことだけに命を懸ける
呼吸が苦しくなって 心臓の音に鼓膜が破れそうになる
眠れない夜に無感動になって 記憶が途切れてしまいそうになる
死神がこちらを見つめている 死神がこちらを見つめている
死神がこちらを見つめている 死神がこちらを見つめている
勝負など初めから決していることに 気付くことなく
人はただひたすらに 勝つ方法と負けない方法だけを必死に探して生きている
空を見上げる余裕もなければ 差し伸べられた優しい手に気付くこともない
張りつめられた糸は ただ切れる瞬間だけを待っている
死神がこちらを見つめている そう感じたことはないかい
誰にだって生きていれば 死神に睨まれる瞬間は来るものさ
だからこそ人は ひとりでは生きていけない ひとりで生きてはいけないのさ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます