「私を…」〈こんぷ×りぃな〉
こんぷ side
目の前で私を守るように倒れている、側近兼恋人のりぃな。
床には巨大な血溜まり。
数分前まで安全だった総統室は一瞬で地獄絵図に変わってしまった。
前線は崩壊し、一般兵、幹部共にほぼ全員が戦死。
窓から見える城下町は、戦争前の賑やかな様子は一切なく、至る所で煙が上がる、見るも無惨な姿だった。
……私はこの国を守れなかった。
愛しい恋人も、家族同様の仲間も、私が殺したも同然だ。
そんな私に、生きている意味はあるのだろうか。
…答えは否だ。
仲間もろくに守れない総統なんていらない。
そう思うと同時に、私は床に落ちている銃を手にしていた。
りぃなが愛用していたハンドガン。
手にした拳銃を口の中に入れて発砲する。
落ちていく意識の中で
…りぃなの悲しげな声が聞こえた気がした。
"こっちに来るには早すぎやしませんかねぇ…?
総統閣下?"
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