ハシカンとの出会い
難波は大きなこんがりと焼けたオークの骨付き肉にかぶりつく。
口の中で肉汁が弾け飛び、そのジューシーさに思わず顔が綻ぶ。なんの味付けもしていないが空腹が一番のスパイスとは良くいったもの。今までくったどんなブタ肉より美味しかった。
(美味い!まるでブタ肉のようだ!
空腹の時はやっぱ肉だよな〜。)
僕はドンドン食う!ドンドン食う!
空腹が一番のスパイスだとはよく言った物。
僕はドンドン食う!
(よしっ!今度は豚足の部分を食べよう。名前は聞いた事はあるけど食べるのは初めてだ!)
自分の頭ぐらい大きな豚足を持った俺は
豚足に被りつく。
(中々クセがあるなぁ〜、すごいプルプルしてる。なるほど確かに好き嫌い分かれるわぁ。ぼくはちょっと苦手かなぁ)
だけど、、
俺はドンドン食う!ドンドン食う!
空腹が一番のスパイスだとはよく言った物。
難波はドンドン食う!
しばらくして、お腹がいっぱいになると僕はお腹をさする。
(さ〜て、次はとりあえず森を出なきゃなぁ、その前にしなきゃいけない事は、、)
「装備解除!」
光が一閃すると共に鎧との装備が解除される。
鎧を見つめる僕。
何々みたいな顔をしている鎧。
「よしっ、じゃあ名前を決めようか!」
(これからこの異世界で共にやっていくんだ。だから、この鎧に名前をつけてあげないと、、何がいいかな、、)
うれしそうにピョンピョン跳ねる鎧。
その様子を見て難波はひらめく。
「よしっ、お前の名前はゴンゾにしよう!」
ゴンゾという名前は難波が子供の時に飼っていた芝犬の名前だった。
難波は当時、ゴンゾの世話をしていて毎日散歩に連れていっていた。そして散歩連れていく前の「散歩にいくぞ!」といった時の嬉しそうにジャンプするリアクションがピョンピョン跳ねる鎧と被ったのだ。
さっきより嬉しそうにピョンピョン跳ねるゴンゾ。
そして目の前にYES の文字が浮かんだ。
「よし、お前の名前はゴンゾ!よろしくなゴンゾ!」
「ワン!」一瞬そう聞こえた気になった難波だった。
■■■■■■■■■■■
(それじゃあどうやってこの森を出ようか、、)
口に手を当てて考える。
ゴンゾはそんな僕をじっと見つめる。
(木に登るか、、いや、別にそんな事しなくても、、)
木よりも高くジャンプして、もっともここから森を抜けるのが近い方向を確認しようと思いたった難波はゴンゾを装備して思いっきりジャンプした。
しかし、かなり高い所まで跳んだが木の高さには及ばない。
(駄目か、、)
だったらという表情をして(ファイアーセル)と心の中で叫ぶ。
その瞬間、身体から湯気があがり筋肉がさっきより何倍も膨れ上がる。
まるでブロリーの様だ。
さっきより明らかにエネルギーが体の中をみなぎって体が火照ってるのが分かる。それと同時に僕は視界もさっきよりクリアに見える様になっていた。
(よし、これなら、、)
難波は今度こそとばかりに屈む。
ミルコ・クロコップの様なような太い太腿に力がたまり、何筋もの血管が浮かんだ。
そして全力でジャンプする。
その瞬間、ロケットの発射かと思うようなスピードで高く舞い上がると軽々と木を追い越した。
(げっ!ちょっと高すぎ!)
勢いよく木を追い越した僕に飛び込んできた景色、それは一面の、、緑だった。
(広っ!この森メチャメチャ広!なんだこの森!見渡す限り森じゃねえか!)
その広大な森に圧倒されると、一生懸命に目を凝らすが森が切れる境は見つけられない。
そんな時、後ろから女の子の悲鳴が上がる。
「キャー!避けて!避けて!」
(えっ、後ろからなんで女の子の声が、、)
とっさに後ろを振り向くと、目の前にいたのは巨大なグリフォンとそのグリフォンを操る一人の少女だった。
そして僕はその少女にぶつかった。
空に鈍い音が広がる。
僕と少女が乗ったグリフォンが激しく揺れる。
「いったー。何よあんた。突然、目の前に現れてこないでよー。」
少女は痛そうに自分の頭を撫でた。
「悪い。まさか君みたいな女の子が飛んでるとは思わなくて。」
その女の子は金髪のロングの髪の毛でとても可愛いらしく、目も大きくクリクリしていた。そして魔法でお馴染みの木のロッド的なやつを持っていて、、って面倒なので、こまかく説明するのを省くが、要するにグリフォンを操る空飛ぶ魔法少女橋本環奈みたいだった。
「っていうか、あんた邪魔で前見えないから、とりあえずこのクリープから一旦おりるか私の後ろに回るかどっちかして?」
「えっ、、ああっ、ごめん。」
(こいつ、、意外と口が悪いな!でもここで下に降りる訳にはいかない。せっかく人に出会ったんだ!どうにかして森を抜けるヒントを貰わないと、、というか出来たら、もしこの子がそのまま森を抜けるなら、ついでに連れていって欲しい、、)
彼女の機嫌を損ねぬ様、直ぐにハシカンの後ろに回った難波。
(出来るだけ下は見ないように)
ただここではじめて自分が重要な局面に置かれている事に気づく、、!
それは初めて、、女の子に腰に手を回すのだ。しかもハシカンのような美女に、、
(ヤバイ、、メチャメチャ意識してきたぞ、、もしかしたて触りかたがキモいとか言われたらどうしよう、しかも金髪のハシカンに、、)
僕の額を汗がダラダラとたれた。
僕はキモい。
「っていうかあんたグリフィンやワイバーンも使わず、こんな森の深い所で狩りなんてしてたの?もしかしてパーティーで森に入ったけど、一人はぐれて道に迷った?」
「えっ?あっ、いやパーティーで逸れた
んじゃなくて、、一人でいたら気づいたら
森で迷ってたというか、、」
「、、あんた、一体何言ってるの?」
返答に困る。
ただ勇気を出して聞いてみた。
「異世界転生とか聞いた事ある?」
「何、それ?そんなの聞いた事ないわ」
(そうか、、だったら説明しても理解してくれるかどう分からないな、、 下手したら頭おかしいと思われるかも、、今は下手に言わない方がいいか、、)
「そうか、だったらいいんだ。それよりもこんな風に会ったのも何かの縁という事で、君の名前はなんていうの?」
話題をとっさに変える難波
「、、私はハルシア・テンナ・カンノよ!
クルトン王国の町外れ、ピールにすんでるの」
めんどくさそうに彼女は答えた。
そう答えたハシカンに僕はびっくりしていた。
なんか見た目が橋本環奈ににていると思っていたので心の中で勝手にハシカンと読んでいた女の子の本名がハルシア・テンナ・カンノなんて、、
、、という事は略したら、、
(ハシカンやんけ、、、)
思わずテンションが上がる。
「もし良かったらでいいんだけど、、ハシカンって呼んでいい?」
「、、何それ?別に良いけど。なんかちょっとテンション高めで軽くニヤニヤしてて気持ちわるいんだけど、、」
僕はめちゃくちゃキモイ。、、わかってる!
「とにかくあんた、この森を抜けたいんでしょ?私も森を抜けるからついでにこのまま乗せてってあげてもいいわよ?」
「えっ、本当に!頼む。いや、よろしくお願いします。」
「了解。じゃあ、ちょっとスピード上げるわね。このままだと日暮れまでに今日の予定ポイントまで届かないから。だから、しっかり捕まっててね。じゃないと振り落とされるわよ。」
その瞬間、グリフォンは勢いを上げた。
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