第2話 最低な人


連絡が来た次の日、私はお通夜に出席し、あらたの両親と話していた。


「ありがとうね。あゆちゃん。今まで本当にありがとう。」


泣きながら私の手を握って離さないおばさん。


私とあらたは高校2年生の時から付き合い初め、途中色々なことがあったけど、乗り越えて、大学生になった今でもラブラブだった。


そんな私たちの関係は両者の両親も公認であったためとても仲良くさせてもらっていた。


「あらたは、とても優しい人でした。この世で1番。」


そう言うとおばさんは


「当たり前だよ。あらたは世界で一番優しい子。あゆちゃん、だからこそあなたには新しい人を見つけて幸せになって欲しいの。」


「あらたより優しくていい人なんて見つかりませんよ。」


「そうね…。じゃああらたの半分くらい優しい人でお願いね。あらたの分も幸せになってね。」


1つ、おばさん達に隠していたことがある。


(あらたは…浮気してたんです。なんて言えない。)


本当に酷い人。浮気してその女の元で死ぬんだもの。

優しくて、かっこよくて、そして、最低な人。



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