第43話 新しい仲間

ユーリィ・エルフィンドワーフを大賢者にする作戦を前に、カナタはパーティーメンバー全員にこれまでの状況と、これからの予定を説明していた。





おそらく自分達の敵はこの世界そのものである


我々三人はこの世界に目を付けられた


だから自分達の代わりに目立って欲しい


この作戦には世界そのものが"神"が邪魔に入る


我々は作戦後、この戦いで死んだ事にする


今後はあくまでも裏方に徹する


できる限りの情報はベータの予知とアルファの未来視で伝える


いざとなれば助力はするが、だがそれは本当にギリギリの時だけだ





これらの話を聞いていた目の前の三人は、驚いた顔をしながらもどこか納得をしていた。





この作戦を決行する前の冒険で、パーティーメンバー全員が理不尽な妨害を様々な場面で経験していた。


メンバー全員が狂信者と呼ぶ謎の集団。





彼らの妨害を阻止するためにも、ユーリィを大賢者にしてヴィジョンの魔法を一般人に広め、狂信者達が行動できないようにする必要があった。





メンバーは狂信者と呼んでいたが、世間一般にはギルゴマ教の信者である。


ギルゴマ教の評判が落ちるような事は出来なくなるはずだ。





それらを説明したカナタは改めてここまで冒険を共にしてきた5人の仲間に頼んだ。





これは全て勇者を救う為の擬態だ。


協力して欲しい。





そう言って頭を下げるカナタに、仲間は理解を示してくれた。








この日から本当の意味で彼らはカラーズの新しい仲間となったのである。


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