第3話 とりあえずこのTEDを見てくれ

 突然ですが、取りあえずこの動画を見ましょう。


【ジョセフ・ゴードン=レヴィット: 注目されたいという欲求は創造性を削ぐ ... - TED Talks】 https://www.ted.com/talks/joseph_gordon_levitt_how_craving_attention_makes_you_less_creative?language=ja


 もうこれを見て頂いただけで、私が何を言いたいのか分かって貰えます(笑)

 いやもう正直、こんなテキスト読まずに、この動画を今すぐ見て欲しい!


 承認欲求でつらたんな人は、絶対に絶対にぜっっっっっっっったいに見て欲しいっ‼


 今すぐ見られない人は、帰ったら絶対に見て下さいね! 

 約束ですよっ!


 俳優であるジェセフ・ゴードンさんがTwitterにはまり、いつの間にかSNSを注目をされるための手段として使うことで、創造性が損なわれてしまったというお話です。


 めっちゃタメになります。

 ほんと、分かる――――っ! ってなります。


 んで、私たちがどれ程SNSを運営する会社に、踊らされているのかが分かります。


 SNSを運営する会社は、投稿者への注目を広告会社に売ってお金にしています。だから何としてでも、たくさん色んな投稿をさせようと仕掛けて来るんです。


 それはもう、私たちの承認欲求をガンガン刺激してきます。

 承認欲求を刺激された投稿者たちはさらなる反応が欲しくて投稿したり、他のアカウントのフォロワー数を競って、投稿を繰り返すようになったりします。


 そうやって会社が投稿者の承認欲求を刺激し、注目を集めて会社の儲けにしてるらしいです。 


 これ……、小説投稿サイトに通じるものがあると思いませんか?


 ランキング

 評価

 ポイント

 フォロー(ブクマ)

 レビュー

 いいね


 承認欲求が刺激されるような、仕組みになってると思いません?

 他の方の作品の評価も見ることが出来るので、自分の作品とついつい比べたりしちゃいません?


 他の作品は、もっと評価されてる……。自分も頑張らないと。


 でも小説は正直、頑張った分だけ必ずしも報われるわけじゃない。

 他の作品の評価と比べて頑張り、その努力が報われない。その次に来るのは……、


「やっぱり自分は駄目なのか……」


というネガティブな気持ちの発生。


 もしくは、読まれてるし反応も貰っているのに承認欲求が刺激されまくって、「もっと欲しい! もっと感想や反応が欲しい!」となって満足できず、


「読まれない or 反応がない……。私の作品って……」


というネガティブな気持ちの発生。


 で最後はこれらが積もりに積もって、書くのを止めてしまう。


 最悪です。


 もちろん、こういった仕組みを否定するわけじゃないです。


 小説投稿サイトにアップする事で、たくさんの人の目に触れる機会が増えます。これを個人サイトでやったら、閑古鳥状態だと思います。


 それに目に見える形で反応が貰えると嬉しいし、作品を書き続けるモチベーションにもなりますし。

 

 でも書いててしんどい、投稿してて辛いっていう人は、こういった会社による承認欲求をガンガン刺激してくるシステムに、影響を受けすぎているんじゃないかなって思うんです。 


 動画内でも仰ってましたが、小説投稿サイトはツールなんです。

 上手く使えば、交流を広げられたりモチベーションを上げる事が出来る。でも振り回されると、創作意欲の低下につながる。


 ふわっとな感じで言うと、付き合い方ですよね。


 私は大昔『デンパンブックス』という小説投稿サイトで、自作小説を投稿していました。

 

 そのサイトはめっちゃシンプルで、トップ画面は新着情報しか載らない。ランキングも感想を書く機能もない。もちろん『いいね』機能もない。


 唯一、PVだけは見れました。

 でもトータルのPVなので、カクヨムのように各話いくらPVがついているかとかは分かりませんし、PVが見れるのは作者だけ。


 評価もない、アクセス数も見られない。

 つまり、他の作品と自作品の評価を、数値で比べる情報がないんです。他の作品と自分の作品を比べる要素が、ほとんどありませんでした(たまに作品説明で、アクセス数を書いている物もありましたが)


 ただただ、作者が書いて投稿した作品がアップされるサイトでした。 


 デンパンを使ってた時、読まれない……とか悩んでしんどくなることはなかったです。


 まあ、昔の話なんで美化されるでしょうが、でも純粋に書いて発表する事を楽しんでいたなって、今振り返ると思います。


 それはきっと、過剰に承認欲求を刺激するシステムがなかったからではないかと考えています。

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