真っ向勝負!

せいちゃん

序章 甲子園

第1話

夏、暑さも一段とピークを迎えるこの時期、やはり欠かせないものがある。

全国高等学校野球選手権大会、通称「甲子園」。


全国で3000を越える高校が参加し、勝ち抜いてきた僅か50にも満たない高校が、この「甲子園」という夢舞台で戦う。

幾度もドラマを生み続けてきたこの甲子園で、今宵も夏が訪れる・・・。


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『2020年、102回目の夏が始まります!一回戦、早くも注目のカードがやって参りました!西東京代表の沢村高校!そして沖縄の南港高等学校です!』


『南港、かつては春夏連覇も成し遂げた、まさに沖縄の野球を象徴するかのような高校ですが...西東京代表の沢村高校はここ最近、一気に強くなったという印象が見受けられます』


『そうですね、まあ~...やっぱりあの子が来てから、チームにも活気が見られるようになってきましたね。キャプテン気質ではないですけど、なにか持ってますよ。』


『やはりそうですか、さあ!その期待の沢村高校のエース、神城シンジョウが登板します!』


甲子園の土を踏むのがこれで何度目だろうか。

何度も跳ね返されたこの夢舞台、何度きても変わらないこの景色。

試合開始のサイレンが鳴るのを聞いても、やはり新鮮味は失われない。

・・・これが俺たちの夢の地。

負けるわけには・・・いかないよな。


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