挫折
降り頻る雨礫の下で
折れ曲がった翼を抱きつつ
引き裂かれた片割れを恋い忍ぶかのように
私の魂は泣き叫ぶ
嗚呼
神は我に斯様な試練を与え給うか
切ない祈りは掻き消され
奪われた時間はもとには戻らない
貫かれた心臓から流れ出る血とともに
痛みは残り続ける
燃え続ける蝋がいつしか燃え尽きたとしても
その煙は暫く止まないように
残された者は抱えていかねばならぬ
決して消えることの無い
傷を抱えたまま
生きてゆかねばならぬ
夢は…夢は…
あの時語った夢は…
潰えてしまったのか…
…いいや まだだ
潰えてはおらぬ
我は立ち上がらねばならぬ
この苦しみを抱えたまま
忘れることは決してないが
立ち向かってゆかねばならぬ
傷付いた足を引き摺りながら
翼が折れて空をゆけぬのならば
地を歩いてゆけば良い
足を失ったならば
手で這ってゆけば良い
例え首だけになったとしても
命さえあれば
立ち向かえんことはない
いざ立ち上がらん
休息の時間は終わりを告げている
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます