人は右/車に乗った人も右/人に乗られた車は左


 人は右/車に乗った人も右/人に乗られた車は左



 この短歌は、「車に乗った人」「人に乗られた車」と続けることで、「車に乗られた人」、つまり交通事故に遭った子どもの存在を暗示しています。


 通学路、道路の右側を歩いていた子ども。薄暗い夕暮れ時。

 人は右、車は左――そんなルールを守っていたにも拘わらず、暴走した自動車が子ども達のいる右側に突っ込んで来たのです。


 自動車の運転手は酔っ払ってでもいたのか、本来なら左側を走らなければならないのに、無防備な子どもを後ろから轢き殺してしまったのです。

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