後記
今回の歌評で選ばなかった歌の中には、田舎町を思わせる風景が描かれた短歌も多く見られます。これは作者の生活圏を表していると思われますが、地方都市や農村では、都市部よりも更に保守的・前時代的な考えに支配された環境が多く、作者は現代の都心に住む私が知るよりも、ずっと強い圧に晒されていたことでしょう。
人と車を男女に喩え、強制的に右や左へ振り分けられる社会。言論の自由を不文律に奪われ、怒り、憎しみ、そして悲しみ、感情を表に出すこともできなかった中で、それでもと一石を投じた23首です。
今回は抜粋での紹介となりましたが、是非、他の歌も通して読んでみてください。そして作者の思いを知ってください。
かつて、こうやって苦しんだ人がいたことを。
また、今もきっと苦しんでいる人がいることを。
守ってくれ、認めてくれと言っているのではなく、ただ「知ってくれ」と叫んでいたことを。
◆評者3
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