テレイドスコープ

混濁する偽薬。

配色を湛えては混ざり合う未来の泡沫を、

ともになすりつければ 嘘でもいいから

今。

その瞬間を 愛と騙し、感じ合う

青藍があなたの声を微かに回す限りに私は

朧気に美風囁き 今の声色をひろいあげて。

簡単に憎み、殺していく夢を望て、逝く

適当に傷んだ胸は紅くなんとももう止んで

捨て去った挙句、透明のアクリル

強固で空っぽでございますからなんとでも

ゐれてくださいませ

ともにひきつれた世

なけなしの宝石の子の かいなを、

やみくもに携えては大事にしてあります

嘘かも零しますけれど。

私にはありありと春の夜の夢のよう

この瞬間に溺れていたくあり

生易しい風とともに歩んでいく覚悟で、

幻かもございませんがいつかきっと、

目配せ いたしましたから

信じあえることと思いながら、

すれ違う今を。だから存じております

私が、世界を回す これはしかいであり

あなたの魂が転じる際に、一点

あゝ と嘆息を脂漏に埋め込んでは

暑苦しい思い出とかしては

二度と出会えぬ想いを繰り返し犯して欲しいもの。


履き違えた未知かもしれないけど、そんなもの、

わたしとあなたをほど溶かして、見えていくもの

汚らしい脂漏の慕いたち

 

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