怖い話⑰

564219

テレビ

 今の時代テレビがない家庭なんてほとんどないんじゃないかな?これはある家庭で起きたお話です。


 「日曜日と言えばやっぱり○○だよね!」


 Aちゃんはお父さんとお母さんと三人暮らしだ。日曜日は毎週皆で日曜番組○○を見るのが日課となっていた。


 「眼を悪くしちゃうからテレビから離れてみなさいよ。」


 お母さんはいつも通りAちゃんに注意をする者のテレビの目の前にスタンバイをしている。

 

 「じゃあテレビいつけるぞ。」


 お父さんがそういってテレビを付けた。


 「ジジッ…、ジジジッ…」


 テレビを付けたとたんに流れるのは雑音だけ。画面は白黒で何も映らない。


 「電波でもわるいのかな。ちょっとアンテナ調節してくるよ。」

 お父さんはそういって屋根に上りアンテナを調節した。前日に台風が来たこともあり、そのせいでアンテナが狂ったのかなとお父さんは思ったらしい。


 「よし!じゃあ気を取り直してつけるぞ。」


 今度はテレビはちゃんとついた。しばらく見ているとまた


 「ジジッ…」


 白黒にはならないがまた雑音が流れた。さっきと違うのはMCを務める人が話してるのとかぶさるような感じで雑音が流れていた。


 「明日テレビを修理屋にでも出すか。」


 今の時代は本当に便利だ。携帯電話でも同じ番組を見ることができるので家族は仕方がなく携帯電話の機能を使ってみることにした。もちろんテレビの電源は消した状態でだ。


 「ジジジッ…ザッ…ザザッ…」


 テレビの電源を消したはずなのに勝手にテレビがついたのだ。しかも雑音で画面は白黒の状態でだ。本当になんだろうと思いコンセントを抜いてみた。すると


 「ザザッ…ヌ…ヨ…」


 声が聞こえてきた。お父さんはもう少し聞き取れるようにとテレビの音量ボタンをあげた。すると


 「ザッ…ヨ…ナニヌコウトシテルンダヨ!ヌイタラコロスゾ!」


 テレビが勝手に話始めた。Aちゃんとお母さんはすっかり怖がってしまい二階に逃げてしまった。しかしお父さんは家族を守りたいとなぜそう思ったのか今でもわからないがコンセントを抜いてしまった。その瞬間抜いたはずのコンセントがお父さんの心臓めがけて飛んできたのだ。  

 

 「グァッ!」


 お父さんはそのまま亡くなってしまったという。

 

 あれ?Aちゃんとお母さんは二階にいたとしてもお父さんの声は聞こえるはずですよね。だけど…


 「お父さん死んじゃった!やったあ!」


 お母さんとAちゃんは喜んでお父さんを食べたらしい。テレビの電波が悪かった原因は?コンセントがなぜ飛んできたのか?今では謎に包まれている。

 


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